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風魔の小次郎 風魔血風録
135部分:第十二話 聖剣の真実その九
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「あれをですか」
「それは聖剣について書かれていました。伝説の聖剣」
 夜叉姫は言う。
「それはただ持つ者がその力を発揮するのではないのです」
「といいますと!?」
「聖剣にはそれぞれ正統なる所有者がいます」
 夜叉姫はまた言った。
「それはまだ二人しかわかっていませんが」
「その二人とは」
「二人共ここにいます」
 ここで夜叉姫の目が光った。
「一人は風魔の小次郎」
「俺かよ」
「そしてもう一人は」
「もう一人は」
「飛鳥武蔵」
 壬生にとってもここにいる全ての者にとっても今の言葉は驚くべきものだった。
「貴方達です。貴方達こそが伝説の風林火山と黄金剣のそれぞれの正統なる所有者なのです」
「おいおい、俺はわかるけれどよ」
 小次郎は自分でこれを言った。
「何でこいつなんだよ。確かに同じ長刀だけれどこれまで全然接点がねえじゃねえかよ」
「俺にとっても初耳だ」
 武蔵は言いながら夜叉姫の方を見ていた。

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