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風魔の小次郎 風魔血風録
128部分:第十二話 聖剣の真実その二
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れはわかっている筈だ。その身を以ってな」
「ああ、それはな」
 顔を少し俯けさせて応えた。応えるしかなかった。
「あの時。俺はもう少し遅かったら」
「だから。決して慢心するな」
 小次郎をその左目で見ての言葉だった。
「そして油断もするな。いいな」
「わかったよ。じゃあ今度の出撃だってそれかよ」
「わかったら大人しくしろ」
「いいな」
 項羽と小龍が小次郎に言った。
「御前も風魔の兄弟だからな」
「死ぬなのよ」
「死ぬなか」
「わかったらだ」
 霧風は話が終わったところでまた口を開いてきた。
「出陣の準備に入る。いいな」
「うむ」
 竜魔がそれに応えた。
「では行くぞ、誠士館に」
「敵の本城に」
 今風魔の戦士達は決戦に向かう決意を固めた。彼等はそれぞれの全力を尽くして戦いに向かうことを心に定め今立ち上がったのであった。

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