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普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ハリー・ポッター】編
187 形態模写妖怪
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「やぁ、皆──ああ、このクラスは初めてだったね。私はこの──闇の魔術に対する防衛術≠ナ授業を受け持つこととなったリーマス・ルーピンだ」

ルーピン先生は皆に見える様に位置に行き、皆の視線を受けながらこう口を開いた。

「ところで──教科書を前以て準備してくれていた勉強熱心な皆には悪いんだけど今日は教科書を使わないから(かばん)の中にしまってもらおうか」

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

職員室>氛氓ニ云えば、授業を受け持っていない教師の大半が詰めているところ≠ニなイメージを抱いていたのだが、この学校の教師の人数を両手で指折り数えても一往復も出来ないくらい──つまりは20人もいないので、授業中ともなれば閑散(かんさん)としていて、今回に限ればスネイプ先生が一人で居るだけだった。

……そう、初回サービスの実地訓練だ≠ニばかりに連れてこられたのは職員室である。

スネイプ先生は、ネビルの顔を見るや否やネビルに向けて嫌味を言いながら職員室から立ち去るも、ルーピン先生はスネイプ先生をやり過ごし──そして更に、職員が使用しているだろう年季の入っているのが、その見てくれからでも判る箪笥の前に連れられる。

「この洋箪笥の中にはボガートが入っているんだ。……昨日、偶然先生の一人が見つけてね、授業の教材に使えると思ってその先生にそのまま閉じ込めておくように頼んでおいたんだ。校長先生を通してね」

杖で洋箪笥を叩くと箪笥はがたがた、と揺れる。そしてルーピン先生はそんな箪笥を黙らせるかの様に、「ボガートについて知っている子は居るかい?」と()いてきて、ちらほらと──ネビルも含めて挙手される中、挙手が一番速かったハーマイオニーを当てた。

「ハーマイオニー、説明頼めるかな?」

「ボガートは形態模写妖怪≠ニもよばれ、物陰などの暗いところを好みます。そして、ボガートを本当の姿を知る者は居ません何故なら、ボガートは直ぐ様ボガートを見た人間が一番怖いと思うもの≠ノ変身してしまうからです」

「はは…。ありがとう、ハーマイオニー。よくぞ説明してくれた。グリフィンドールに10点」

ルーピン先生に当てられたハーマイオニーは、「はい、先生」と前置きすると、一息にボガートの大まかな生態を語った。……ルーピン先生は苦笑いしてハーマイオニーを誉めると、ハーマイオニーは自身が喋り過ぎたと思ったのか、頬を染めた。

「そう、ハーマイオニーが説明してくれた通り、ボガートの本当の姿を知る物は、ボガートが本当に瞬く間に変身してしまうので居ない。……そして、そんなボガートを撃退する簡単な呪文が有るんだ。それを今から皆に伝授しよう」

皆、興味深げにルーピン先生の話に聞き入っている。

……それもそ
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