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夢幻水滸伝
第三話 都へその五

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「聞いてたしな」
「そやったらな」
「内政第一でか」
「やってもらう、まあとにかくや」
「今からやな」
「都の中に入るで」
「いよいよな」
 中里は芥川に笑顔で応えた、そしてだった。 
 実際に都に入ろうとするがここで鵺に言われた。
「ほな用があったら何時でも呼んでや」
「何処行くねん」
「わし等の世界に戻って休むねん」
「その世界ってまさか」
「そや、わし等はこことはまた別の世界におるねん」
「基本はか」
「それで呼ばれたらこっちに来て仕事してるねん」 
 中里に彼等のことを話した。
「精霊の世界におるねん」
「こっちの世界に関わってるの僕等の世界だけやないねんな」
「全部の世界が別々やけどそれぞれ関わってるんやで」
 鵺は右の前足を動かしつつ中里に話した。
「そやからな」
「自分等もか」
「神具やけどな」
「生きてるしな」
「そや、精霊の一種でもあってな」
「気品はこっちにおるんかいな」
「こっちの世界に人間として生活してる精霊もおれば」 
 光の精霊である綾乃を見つつ中里に説明していく。
「基本精霊の世界で暮らしてる精霊もおるねん」
「自分達みたいにか」
「そや、まあわし等は妖獣っていうんかな」
「妖怪みたいな獣か」
「そうなるわ、狐さんとな」
「それで大蛇さんや龍やな」
「そや」 
 大蛇も中里に答えた。
「僕はそやで」
「それで龍も精霊になるんか」
「そういうこっちゃ」
「ちなみに自分等も精霊の世界を行き来出来るからな」
 鵺は中里にさらに話した。
「よかったら来てや」
「そっちの世界にも行けるんか」
「生活基盤はないけどな」
 精霊の世界にはというのだ。
「遊びには来てや」
「そういうことも出来るんやな」
「そや、ただ生活基盤がないのはな」
「僕等が暮らす様な街や田畑を作られへんとかか?」
「野生の世界や思うてくれ」
「開拓とかしたら」
「こういうのが群れなして襲いかかって来るで」
 鵺は右の前足で大蛇を指し示して話した。
「バハムートはんとかリバイアサンはんとかおるで」
「それどっちも世界クラスででかいやろ」
「あとアトラスさんとかテューポーンさんとかでかい巨人もおる」」
「桁外れにやな」
「サイクロプスさんとかギガンテスさんとかもや」
「そういうのがよおさんおるからか」
「自分等がそうしたことしようともや」
 文明、人間が生きるその世界をもうけようとしてもというのだ。
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