第三章
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「そうしろ、いいな」
「そうか」
「ああ、どうにかな」
「じゃあどうすればいいんだよ」
忘れるにはとだ、俺はツレに聞いた。
「それじゃあ」
「何でもあるだろ」
「何でもか」
「そうだよ、何でもな」
それこそという返事だった。
「してみろ」
「そうか」
「ああ、カラオケ行くなり部活に集中するなりな」
そうしたことをしてというのだ。
「必死にやれ。今日は俺の家に来い」
「御前の？」
「酒でも飲むか」
彼女のことを忘れる溜めにというのだ。
「安い焼酎ならある」
「そうか、それを飲んでか」
「さっさと忘れろ」
これがツレの提案だった。
「そうしろ、いいな」
「ああ、じゃあな」
俺はツレの言葉に頷いた、そしてだった。
この日俺はツレの家に行った、するとツレはすぐに四リットルのペットボトルに入った焼酎を出した。つまみは柿ピーだった。
その柿ピーを出してからだ、俺に行ってきた。
「足りないなら言え」
「つまみもか？」
「酒もな」
それをというのだ。
「どんどん飲んでな」
「そしてか」
「忘れろ、その努力をしろ」
言いながら俺にコップに入った酒も出してきた。
「いいな」
「飲んでそうしてか」
「しこたまだ、いいな」
こう言ってだ、俺に酒を飲ませにかかった。そして。
俺もそれを受けて飲みはじめた、飲めば飲む程だった。俺は彼女のことを思い出してそうしてだった。
俺は飲んでだ、こう言った。
「いい女だったぜ」
「御前にとってはだな」
「ああ、そうだった」
実にという言葉だった。
「本当にな」
「そうか、しかしな」
「御前が言うにはだな」
「あいつはとんでもない女だ」
「性格が悪くてか」
「そうだった」
そうした女だったというのだ。
「御前の前では隠していたけれどな」
「ぶりっ子をしてたか」
「そんなところだったんだよ」
ツレも飲みはじめていた、そこで俺に言った。
「実際にな」
「そうか」
「とにかく今は飲め」
「それで忘れろか」
「とことん飲んでな」
そうしてというのだ。
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