暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜灰の軌跡〜
外伝〜仔猫の宅急便〜後篇
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達を傷つけ、苦しめ、そして国を疲弊させた彼らにも罪はありますが、釈明の機会も与えずに処刑するなんて余りにも非道ではないでしょうか……!?それに我が国ではそんな簡単に”極刑”の判決は出ません!」

レンの説明を聞いたラウラは厳しい表情で反論した。

「うふふ、それは”エレボニア帝国の常識”の話であって、”メンフィル帝国の常識”ではないわ。戦争している相手の国家の常識に合わせてあげるなんて、普通に考えてありえないでしょう?」

「……ッ……!」

「ラウラさん………」

「……………レン皇女殿下。メンフィル帝国が生かす事を決めたアルバレア公の次男―――ユーシスはバリアハートの各貴族達の元を訪問しているとの情報が入っているのですが、それは何の為でしょうか?」

レンの暴論ともいえる正論を聞いて唇を噛みしめているラウラをエマが心配そうな表情で見つめている中、重々しい様子を纏って黙り込んでいたアルゼイド子爵はレンに質問した。



「ああ、それはユーシスお兄さん自身の申し出よ。」

「へ………」

「ユーシスは一体メンフィル帝国に何を申し出たのだろうか?」

レンの予想外の答えにマキアスが呆けている中ガイウスはレンに質問した。

「メンフィル帝国とエレボニア帝国との戦争勃発の元凶の家族として、せめてもの償いにメンフィルに当主達を処刑された貴族の家族に対する慰問と謝罪、そして中立の貴族達を含めたバリアハートの貴族達にメンフィルの指示に決して逆らわないで欲しいという嘆願の為の訪問よ。ちなみにユーシスお兄さんがその件を実行する代わりにメンフィル帝国は今後クロイツェン州の他の領土を占領しても、貴族連合に加担した貴族達は当主を含めて危害を加えない事、クロイツェン領邦軍への降伏勧告を行う事並びに降伏してきたクロイツェン領邦軍の兵士達の身の安全の保証の約束をしたわ。」

「ユーシス君がそのような事を………」

「ユーシス………」

「………………ユーシスに同行しているメンフィル軍の兵士達は監視や逃亡防止に加えてユーシスの説得に耳を貸さずに逆上してユーシスに襲い掛かるかもしれない貴族達からユーシスを守る為かしら?」

レンの説明を聞いたジョルジュは複雑そうな表情をし、エリオットは辛そうな表情でユーシスの顔を思い浮かべ、ある事に気づいたサラはレンに訊ねた。



「ええ。―――さてと、ユーシスお兄さんの件は話し終えた事だし、次はアルフィン皇女を含めたエレボニア皇族達の件ね。結論から言うとアルフィン皇女を含めたエレボニア皇族達の処遇についてだけど、まだ明確な結論は出ていないわ。だけど少なくても”処刑”のような厳しい処罰にならない事は現時点で決定しているわ。」

「それは本当かい?特に今回の戦争勃発にアルフィン
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