暁 〜小説投稿サイト〜
吸血姫はアホ可愛い!・ω・`)
34話「ロリへの愛は世界を救うか?E〜落ちてくる空〜」
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ネタバレ伏線ver
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食の神を攻撃してはいけない。歯向かってはいけない。全ての魔族を敵に回すよりやばい狂気的な存在なのだから。
膨大な堕ちてくる触手に触れてもいけない。一番最悪なのは食の神本体と物理的に切り離してしまうことだ。切り離した肉片は全く異なる意識を内部に作り出し、本体から切り離された喪失感で激怒して、原因となった種族を攻撃してくるのである。
俺がなんでこんなに詳しいのかというと……昔、アメリカさんの学者さんが、サンプルを取るために食の神の一部を切断して大惨事になったからだ。波長を操って風景に擬態するから、人類は一方的に奇襲攻撃されるわ、軍人に擬態した触手に同士撃ちをさせられたり悲惨だ。だから、俺はまず白真珠に言わないといけない事がある。

「白真珠っー!」

「はいっー!なんですかぁー!」

「何もするなぁー!絶対、あの触手を攻撃しちゃいけないっー!肉片のサイズによっては魔王よりやばいからぁーー!」

「よく分かんないんですけど、早く逃げましょうっー!」

「説明している時間がないっ!後で話す!車の中で待てっ!絶対に外に出るなっ!」

「えと……?よく分かりませんがお師様に僕の命を預けますっ!」

白真珠の信頼に応えるために俺は呪文を詠唱する。興奮した食の神は、逃げる者、戦う者を優先して食い殺す。
俺たちを追いかけてきた装甲車両部隊は大変な事になっている。大混乱して銃弾を触手にプレゼントしたり、場から逃亡して触手に食われている。近くにいる自走砲部隊も似たような運命をたどっているに違いない。
そのおかげか、俺と白真珠の所に触手は来ていない。呪文を詠唱する時間はたっぷりだ!

「土操作(アース・コントロール)!」

俺たちの真下の地面を操作し、縦に深い大きな穴を作り出す。俺は白真珠が怪我しないように――小さな身体をモギュッと抱きしめた。車は自由落下し、穴の底へと鈍い衝撃とともに着地する。
続けて俺は、更に土を操作し、車の上に大量の土砂をバラまく。
時間にして僅か五秒。食の神の注意を引かずに、一気に俺たちは地面の下へと移動した訳だ。
……白真珠の体を思いっきり抱きしめていると、なんか柔らかくて守りたくなる気持ちにさせられて不思議である。ベッドの上で裸の白真珠を慰めた事を思い出して、顔が真っ赤になりそうだ。

「ああ、なるほど、お師様の考えている事がわかりました……逃げるより、隠れた方がお得って事ですね?」

「肉食動物はな……相手が逃げると本能的に追いかけたくなる生き物なんだ……食の神は攻撃してきた奴と逃げる奴を優先して食い殺す。そういう統計情報もある。一番良いのはこうやって隠れる事だ
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