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自然地理ドラゴン
二章 追いつかない進化 - 飽食の町マーシア -
第17話 太ましき町人
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だった。
 皮の鎧を着けているが、かなりきつそうである。

(あのさ、シドウ)
(何?)
(あの人、ちょっと太り過ぎじゃない? 押したらどこまでも転がりそう)

(確かにそうだけど……。俺と最初に会ったときみたいに、感想を本人に直接言いに行ったりしないでよ?)
(大丈夫大丈夫。あの人はシドウじゃないから。そんなこと言わないって)
(……)

 三人は近づき、兵士に挨拶をした。
 すると、

「おやおや、若者三人だけで来たのかい。珍しいこともあったもんだ」

 そう言って詰所からもう一人、中年の兵士が出てきた。
 その兵士も、同じくらいブクブクに太っていた。
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