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こんなチートでもありですかい?そうですかい。
第1話。変人の弟。
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燃えてないが、おそらく一階に居た両親は・・・・恐らく、助からないだろう。

俺は両親と言うよりも友人のような感覚だったからか、悲しい気持ちになるが、取り乱すほどではない。

しかし、シロちゃんは違うだろう。わざわざ教えて悲しませることなぞ俺には出来ない。

今の俺に出来ることは、シロちゃんを不安にさせないこと。だから俺は・・・・





二人でにゃーにゃーと猫合唱をしながら救助を待つことにした。

「にゃーにゃーにゃにゃー♪」
「にゃーにゃーにゃにゃー♪」









side 衛宮切嗣



地獄とはこの事だろうか。

炎と煙で蔓延する死が目前に広がり、懸命な哀願、懇願、苦痛、悲鳴、叫びは耳にこびりつく。

こんな所に長くいれば、おそらくは気が狂う。

言峰綺礼により発動した聖杯は、この冬木の地に地獄をもたらした。

言峰を撃ち、セイバーに聖杯を破壊させた後、自らの理念の元、生存者を捜していた。



『正義の味方』



幼いころに憧れた正義の味方になるべく、救い、そして殺してきた。

こんな大災害では生存者は望めないだろう。しかし、少しでも多くの人間を救いたい・・・・

そんな思いを胸にこの地獄を走り回る。

「にゃーにゃにゃー」
「にゃーにゃー」

・・・・なんだ猫か。猫?

怪しく思い鳴き声がする方に向かう。すると、二人の子供がいた。

「にゃーにゃー」
「にゃー。・・・やべ飽きてきたわ。」
「飽きちゃったの?じゃさ、わんわんやろっ。」
「やだ。犬嫌い。」
「え〜。」

平和だ・・凄く平和だ・・・・



SIDE OUT



猫祭りに飽きてきた頃、気づくと目の前に黒いコートをきたおじさんがいた。

「助けに来てくれたん?」

そう聞くと目を見開いて驚き、すぐに元通りの後悔と希望が入り混じったような瞳に戻る。

「そうだよ。君たちを助けに来たんだ。」
「おお!やったぞシロちゃん、助かるぞ!!」
「やった〜〜。」

両手をあげて喜びを体で表現するシロちゃん。何この子カワイイ・・・・

「・・・・ここに長くいるのは危険だ、はやく離れよう。」
「分かったね。ちょっと待ってて今着替え・・・・箪笥がないだ・・と?」
「・・ねえねえ、おじさん。」

俺が箪笥がないことに戦慄を抱いていると、シロちゃんがおじさんに話しかけている。

あっ・・あの人見知りの激しいシロちゃんが自ら話しかけただと!?

「ん?どうしたんだい?」
「あのね・・お父さんとお母さんも助けて欲しいの・・・・」


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