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もう一人の劣等生
リーナ2

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翌日からリーナの攻勢が始まった。
『ハーイ、タツヤ風紀委員の活動が見たいの、ぜひ一緒に行動したいのだけれど』
明らかに昨日と態度が違う、一体リーナに何があったと言うのだろう。
『そういうことは風紀委員長に聞かなければ何とも言えない』
『では、すぐに聞きに行きましょう』本当に付いて行くつもりのようだ。
こうして達也とリーナは風紀委員長である千代田 花音(ちよだ かのん)に許可を取りに向かったのだあった。

『なあ、今日のリーナおかしくなかったか?』レオが言う。
『少し変だったね』幹比古が言う。
『あれは、ちょっと変だったわよ』エリカまでが言う。
深雪は少し困った顔をしているだけだ。
これは何か知っていそうだな、今夜にでも、深雪に話を聞いてみるか。


*****


その夜

俺はマンションの部屋で深雪とデジホンで話をしていた。
「ああ・・うん・・それで・・うん、そうなのか?うん・・へー」
『ええ、それで・・そういう事なの、うん、うん・・・じゃあまた明日、はいおやすみなさい』
深雪との楽しいおしゃべりタイムが終わってしまった。
まあ話を要約するとこんな感じだ。
まず、リーナがアンジー・シリウスの可能性が極めて高いと言う事、次に達也のマテリアル・バーストについて調べに来ている可能性があるということ。
要はそういうことらしい、完全に達也狙いだな、今日の事といい。
深雪に聞いた所では、あの後も変な行動を取っていたようだ。
俺は、あんがいあの二人はお似合いではないかと思ってしまった。
実際に、リーナのポンコツっぷりは傍から見ていて大丈夫かと思うレベルだ。
昨日の昼食の時の狼狽振りが良い例だろう。
あれだけ、あらかさまに動揺していてはスパイなどは持っての他だろう。
それを、達也がフォローするそんな未来があっても良いのかも知れないと思ってしまった。

*****

数日後 学校

教室に入ると怪事件の話題ばかりだった。
どうやら、吸血鬼の話題らしい。
ちょうど、エリカが達也にその話題で、話を聞いている所だ。
『刃更くんも聞いた?吸血鬼の事』
「ああ、一応ニュースはみたぞ」
『ほんとに奇妙な事件だよね』
俺は、あまり興味が湧かなかったので話を適当に切り上げる。
エリカは少し不満のようだったが、ここはスルーする。
またエリカは達也のところに、話しに行った様だ。
エリカは少し、話し足りないのかもしれない。
そうこうしていると、教室にレオが入ってきた。
「よう、今日は遅いんじゃないか」
『ああ少し、夜更かししてな』
ちょうど授業がはじまったので席に着いたのだった。



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