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オズのアン王女
第三幕その八

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「今みたいに」
「そうなりたくないのなら」
「肥料は自分の手で撒くことよ」
 絶対にそうして欲しいというのです。
「いいわね」
「わかりました」
 村長さんもアンの言葉に頷きました。
「アン王女のお言葉に従います」
「それでお願いするわね、ただ」
「ただ、とは」
「貴方というか村の人達私のこと知ってるのね」
「王女のことは有名ですから」 
 だからというのです。
「ウーガブーの国の主にしてオズの国の名士のお一人ですから」
「それでなのね」
「よく知られています、とても活発な方だと」
「そうだったの」
「勿論チクタクさんもですよ」
 村長さんは一緒にいる彼にもお顔を向けてお話しました。
「有名人ですから」
「私もーーですか」
「はい」
 実際にというのです。
「オズの国で知らない人はいないです」
「私達ーーは」
「そうですから」
「そうだったのね」
「アン王女はお国の農業もいつも見ておられるので」
 それ故にというのです。
「このこともよくごご存知ですから」
「我が国は農業が盛んだからね」 
 アン自身このことを言います。
「どうしてもね」
「それで、ですね」
「私も農業についてはね」
 必然的にというのです、毎日見ているからです。それも細かいところまで。
「詳しいことは事実ね」
「そうですね」
「だからこのこともわかったし」
「そのアン王女のお言葉なら」
「聞いてくれるのね」
「やはり楽をしてはいけないということでしょうか」
「していい場合としていけない場合があって」
 それでというのです。
「こうしたことはね」
「楽をしてはいけないですね」
「さもないともっと大変なことになるから」 
 さらに忙しくなるというのです。
「草がすぐに成長してね」
「草刈りにですね」
「余計に力を使うことになるから」
「お庭のーー草むしりもーーですね」
 チクタクも言います。
「そちらーーも」
「実はそちらにも困っていました」
「やはりーーそうですか」
「はい、ですがもうこれからは」
「畑にだけ肥料を撒けばね」 
 アンはまた村長さんにお話しました。
「こうしたことはなくなるから」
「わかりました」
「気球は他にも使えるから」
 他の目的にというのです。
「そうしてね」
「はい、それでは」
「これでね」
 こうお話してでした、村長さんはアンの言葉に頷いて丁度お昼だったのでお昼御飯をご馳走してくれました。
 お昼御飯は黄色いパンに黄色いソーセージとポテトサラダ、それにコーンスープに林檎でした。林檎についてです。 
 アンはにこにことしてです、こう言いました。
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