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Fate/PhantasmClrown
MySword,MyMaster
Act-3
#1
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オペレーターや幹部たちの中から、特に情報収集に向いたメンバーを集め、言う。

「この聖杯戦争について。令呪を宿したマスターのみがその脳裏で閲覧できる、此度の戦のルール……そこに記されていない抜け道があるのか、無いのか。
 そしてあるのであれば、それはどのようなものなのか」

 ――手始めに、するべきことは。

「聖杯戦争に参加したマスターについて。僕たちは、雪華以外のマスターについて何も知らない。時計塔が送り込んだ参加者も知らないし、聖堂教会からの参加者についてもそうだ」

 僕たちは、知る必要がある。
 僕たちは、探る必要がある。

 かつて、アーサー王の時代。
 円卓の騎士たちは、総力を結集して、聖杯を求めた。

 結果として円卓の騎士たちは次々にリタイアしていき、最後に残ったのは円卓の騎士次期十一位のボールス。二位にして、僕達『現代円卓騎士団』のモデルとなった『聖杯騎士団』の団長、パーシヴァル。そして、円卓最強の『完璧な騎士』たる『湖の騎士』ランスロットの息子――『完全な騎士』ギャラハッド。
 最終的に、三人は聖杯に辿り着いた。だが、ギャラハッドは、聖杯を手にするとそれに選ばれ、神の元へと召されたという。彼の菩提と、遺された聖杯を護るためにパーシヴァルは円卓を抜け、それを護り続けた。
 キャメロットはこれによって荒廃し、後のモードレッド卿の反逆を引き起こす原因の一部を担う事になる。
 
 ――僕は別に、この聖杯戦争(グレイル・シーク)を以て、騎士団が解散しようが何しようが、本音の所ではどうでもいい。いや、どうでも良くは無いんだけど、それほど重要視はしていない。どうせ崩壊しないし。父さんが無駄にその辺は基盤固めてったからなぁ……。

 問題なのはそこではなく。
 ギャラハッドの最期――聖杯に選ばれたが為に、ついぞ帰らなかった完全な騎士。

 ――雪華を。彼女を、あの騎士の様にしてはいけない。

 彼女を、必ず。
 僕は、あの虚ろの世界から取り戻す。
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