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ディレイン・ファイス
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現実はつまらない〜

誰かがそういった。
近代化がすすむこの世界では
不便などなく、誰もが便利で裕福な
生活を可能とした。

しかしその世界もよもや単調と言える。
パターンが存在するとは、
どれだけつまらないことだろう。
しかしそれをする他ない状況こそ
この世界と言うものではないか。

つまらないの代名詞は人生。
我ら世界にはつきものである。

ジャーーーッキュッキュッ

?「明日から夏休みだぞ〜!」
?「お前ら夏休みすることあんのか?」
?「あーっ俺見たい映画あるんよ!」

そう雑談を交わし合う少年たちには
希望に満ち溢れている。
"夏休み"を期待しているのか、その
掃除をてきぱきと進めていく。
ペースは上々。水回りや汚れなどが
落ちて行く。

?「ところでお前はどうなの?黒鍵?」

3人の少年の一人が同じ掃除をしていた
別の少年にそう聞いた。

その少年の顔に生気はなく、青い瞳は
虚ろであった。

.......。

黒鍵と呼ばれた少年は黙々とやる気
なしに雑巾を上下に動かして壁を
拭いている。

?「聞いてるのか黒鍵 零呶!」
零呶「いっだぁ!!?」

痺れを切らした少年は黒鍵ー零呶に
喝をいれた。
正確には頭をチョップした。

零呶「ふぇ?すること?ゲーム。」
?「知ってた。てか聞いてはいたのね。」
零呶「聞いてたよ〜ただねぇ、」

一同「解りきったことを。(だな。)」

この四人は仲が良い。いいことである。


そして大掃除を終えて、学校は解散と
なった。

零呶「さて、また周回か。」
?「またか。お前周りから引かれてるぞ」
零呶「あぁ、強すぎだっけか?」
?「わかってるなら加減しろや。」
零呶「まぁ1位を舐められたくないんだよ。」

零呶は笑みを浮かべてその場を去った。


午後7時、T都S区間

夏とあってまだ明るかった。
とはいえ空はオレンジがかり、
もうすぐ暗くなることは否めない。

零呶は高校生とあって、学校は
電車で通っている。その風景はやはり
ビルだらけなのであった。

零呶「代わり映えしないなぁ。」

零呶はいつもこうつぶやいている。
そして彼はいつも通りの駅で降り、
帰路へ向かった。


自宅〜零呶の部屋

彼の部屋はゲームが散乱していた。
どれもかなりやり込まれているが、
それは投げ出されていた。

彼が起動させたのはパソコン。
そのゲームの名前は、
「DIREIN」。

一種のオンラインゲームであり、
絶大な人気を誇っている。
有名な実況者はほぼほぼ実況していて、
今も周回をしたり情報提供をしたり
ランキングに勤しんだり様々。
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