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蒼き夢の果てに
第7章 聖戦
第161話 魔将ダンダリオン
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 ガリア的……と言うか、地球世界のフランス的な豪勢な食事。ガリア王家主催のパーティに参加させられると、トリステインの魔法学院で行われた各種のパーティがほんのお遊びに等しい物だったと考えさせられるのは間違いない。
 そう、給仕たちが忙しく動き回る毎に次から次へと並び立てられて行く豪勢な料理。
 杯が空になる間を惜しむかのように、並々と注がれて行くガリア産のワイン。
 テーブルの上にはこの場に集められた人々が実は人類のカテゴリーに納まる存在などではなく、大食漢の巨人(ガルガンチュア)たちなのではないのか、……と思わせるほどの大量の山海の珍味が唸る。
 もっとも、これがあっと言う間に消費されて行くのだから、タバサの属するガリアの王家や貴族たちが如何に――

 そう考え掛けて、しかし直ぐに、これがハルケギニアだけの特殊な事例とは言い切れない事に気付く俺。

 そう言えば地球世界でガリアに対応するフランスを支配したルイ十四世は、確か健啖家としても有名でしたか。おそらくその辺りが影響して、このハルケギニア世界のフランスに相当する国の王家……タバサを始めとしたガリア王家の人間が異常な大食漢として存在している。
 そう言う事なのかも知れないな。
 この世界にやって来てから感じる歪なパロディ化。妙に地球世界の歴史や事象のカリカチュア化された部分を感じる事が多いのだが……。この辺りもクトゥルフの邪神(這い寄る混沌)が動いている影響なのだろうか。

 何にしても、地球世界で一番の美食の国日本から訪れた仙人……当初は見習いだった俺。その俺が日本風の調味料や料理の方法を伝えた事により、このハルケギニア世界で一番の飽食の都となってしまったリュティス。
 王家として自慢出来る事ではないのかも知れないが、ハルケギニアの各王家の中ではダントツのエンゲル係数の高さと、取り込まれるカロリーの大きさだと思う。
 その王家に相応しい格式の晩さん会の後に引き続き行われる事となった舞踏会。本来の時代区分的に言うのならメヌエットさえ未だ王室主催の舞踏会に登場していない時代に、行き成り持ち込まれたワルツのリズムに支配された華やかな空間。

 照明に関しても、地球世界のブルボン朝がフランスを支配していた時代には考えられない眩し過ぎる明かり、蛍光灯の明かりが大広間を支配し――
 未だチェンバロが主流……と言うか、本当ならば未だ発明すらされていないはずのピアノの音色が周囲を流れ行く。

 尚、名目上で言うと、この晩さん会から舞踏会は俺を無事に異世界から救い出せた事を祝うパーティなのだが……。

 先ず食事に関してはと言うと、味は問題ないのだがその量に圧倒されて仕舞い……。
 更にワルツに関しては、そもそも俺自身、興味がない。確かに公式の記録で言うのなら、このガリアに
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