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真剣で私に恋しなさい!S〜それでも世界は回ってる〜
25部分:第二十一話 Day by Day
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「やる気じゃけんのぅ、兄者」

「俺達兄弟にかなうわけが…グボッ!?」


その瞬間、兄は顎を蹴り上げられて体は宙を舞った。
俺はほぼ一瞬で兄の方に近づいてサマーソルトキックを浴びせて、兄は空高く舞った。
高をくくっていたから当然だが、突然の出来事に弟は驚く。俺は着地して、構わずに弟に攻撃を加えた。


「余所見してんじゃねぇよ」


掌底を食らわせ、回し蹴りで多馬川へと落とす。その後、俺は跳躍して上空に上げた兄を追う。同じ高度に達すると、

ガシッ!

兄の頭を掴んで空中で振り回す。


「星になって来い!メテオストライク!!」


FFZのティファ・ロックハートのリミット技Lv.3のメテオストライクで多馬川へと兄をブン投げた。兄は大きな水しぶきと共に無事着水。俺は空中で回転してから歩道に着地した。


「大和ー、タイムは?」

「9.8秒。しっかり時間内だよ」


時間を確認すると、俺は多馬川の兄弟を見てみた。2人ともかなり怯えた様子だったが、命に別状はない。


「おいお前らー、誰が優男で圧勝出来るんだっけー?」

「い、いや、その……」

「つか、お前らさー、ウチの幼なじみになんか言ってたなー?もし次言ってみろー?……叩き殺すぞ?」


叩き殺すの部分を強調して言うと兄弟は怯えながら帰って行った。俺はファミリーの所に戻る。


「面倒だった……」

「しかし流石だな。先程の投げは見事だった」

「つか片手で大男投げるとかマジパネェ〜。どんだけ〜」

「こ、こら松風!」


……うん、まゆっち、それって結局は自分の本心だよな?ちょっと傷つくよ?さすがに……
何はともあれ、登校はそんな感じで終わる。
その日の放課後、やはり冬馬は大和に決闘を挑んできた。内容は競馬と同じ、陸上部の練習する徒競走の着順を当てるものだった。結果は一足及ばず、冬馬の勝利となった。
だが、試合終了の際にキャップが仇討ちということで準と校門までの競争で再び対戦。結果は屋上から木に飛び乗って降りたキャップが勝利となった。
その後キャップは真っ直ぐバイトに行ってしまったが……





その日の夜、俺は秘密基地にて漫画を読んでいた。
余談だが、俺の読んでる本はマニアックな物が多い。モロが殆ど面白そうな物買ってくるし、大和は週刊誌読んでるから俺はそれを借りればいいから、どうしてもそっちに行ってしまう。
ちなみに今読んでるのは『ウォッチメン』。アメコミでも屈指の人気作で実写化もされた。


「悠里〜、何を読んで……またなんかマニアックなもの読んでるな……」

「読むか?なかなかに深いぞ、これ」

「それもいいが、なんか面白い事ないかー?暇なんだ
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