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暁ラブライブ!アンソロジー〜ご注文は愛の重たい女の子ですか?〜
狂気の部屋 【頭文字F】
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「...ん...?」
目が醒める。
...じわじわと鮮明さを取り戻す視界が、どこかも分からない部屋。そして俺の前に置かれた鏡を映し出す。
その鏡には、信じられない姿の自分が映し出されていた。
「...なんだ...これ...」
それは、ロープで椅子に固く縛り付けられている、紛れもない自分の姿だった。
...心臓が早鐘を打つのを、何時もより鋭く知覚させられる。
...とりあえず、これを解こう。
そう思い、手を動かす。
...ジャラッ。
重苦しい鉄の音が俺の耳をつんざく。
...間違いない。俺の手も何か鎖のようなもので縛られている。
「...クソ...典型ってか...?」
心臓が締め付けられる感覚。その感覚に、若干の息苦しさを覚えながら冗談を一つ。
...このままでは、どうにかなってしまいそうだったから。
ジャラジャラと音を立てる鎖に苛立ち、そして焦る。
おかげで腕が重いから。そして何より...。
スタ...スタ...スタ...
「...!?ヤバっ!!」
...この音で、俺を縛り付けた張本人を誘き寄せてしまうことが怖かったから。
焦れば焦るほど音を発する鎖に導かれ、俺を縛り付けた犯人がだんだんと部屋に近づいてくる。
「クソっ!!外れてくれよ!!!」
乱暴にもがいても無駄だった。
...足音が止まる。そして、ドアが軋音を立てる。
...もう、終わった 。そう、目を閉じた。
「チャオ〜♪お目覚めはいかが、ダーリン?」
「...は?」
聞き覚えのある声。その声の主は。
「鞠莉...?」
「そう!あなたのフィアンセ、マリーよ♪」
俺のよく知る人物、小原鞠莉だった。
彼女は浦の星女学院のスクールアイドル、 "Aqours" のメンバーの1人である。そのリーダーが俺の幼馴染、高海千歌。千歌が鞠莉を勧誘、そして彼女は晴れてスクールアイドルに。
...この際ハッキリ言ってしまうと、今まで会ったどんな女の子よりも可愛い。俺はそう思っている。
サラサラと揺れる金髪に、ハツラツとした性格。...時に凹むこともあるが。
...そんな感情豊かで容姿端麗な彼女に、俺は会った瞬間、心惹かれていた。
恋は人を狂わせる。そんな言葉をどこか
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