暁 〜小説投稿サイト〜
暁ラブライブ!アンソロジー〜ご注文は愛の重たい女の子ですか?〜
狂気の部屋 【頭文字F】
[1/4]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
「...ん...?」




目が醒める。

...じわじわと鮮明さを取り戻す視界が、どこかも分からない部屋。そして俺の前に置かれた鏡を映し出す。

その鏡には、信じられない姿の自分が映し出されていた。




「...なんだ...これ...」




それは、ロープで椅子に固く縛り付けられている、紛れもない自分の姿だった。

...心臓が早鐘を打つのを、何時もより鋭く知覚させられる。




...とりあえず、これを解こう。




そう思い、手を動かす。




...ジャラッ。




重苦しい鉄の音が俺の耳をつんざく。

...間違いない。俺の手も何か鎖のようなもので縛られている。




「...クソ...典型ってか...?」




心臓が締め付けられる感覚。その感覚に、若干の息苦しさを覚えながら冗談を一つ。

...このままでは、どうにかなってしまいそうだったから。




ジャラジャラと音を立てる鎖に苛立ち、そして焦る。

おかげで腕が重いから。そして何より...。










スタ...スタ...スタ...




「...!?ヤバっ!!」




...この音で、俺を縛り付けた張本人を誘き寄せてしまうことが怖かったから。

焦れば焦るほど音を発する鎖に導かれ、俺を縛り付けた犯人がだんだんと部屋に近づいてくる。




「クソっ!!外れてくれよ!!!」




乱暴にもがいても無駄だった。




...足音が止まる。そして、ドアが軋音を立てる。

...もう、終わった 。そう、目を閉じた。













「チャオ〜♪お目覚めはいかが、ダーリン?」




「...は?」




聞き覚えのある声。その声の主は。




「鞠莉...?」




「そう!あなたのフィアンセ、マリーよ♪」




俺のよく知る人物、小原鞠莉だった。




彼女は浦の星女学院のスクールアイドル、 "Aqours" のメンバーの1人である。そのリーダーが俺の幼馴染、高海千歌。千歌が鞠莉を勧誘、そして彼女は晴れてスクールアイドルに。




...この際ハッキリ言ってしまうと、今まで会ったどんな女の子よりも可愛い。俺はそう思っている。

サラサラと揺れる金髪に、ハツラツとした性格。...時に凹むこともあるが。

...そんな感情豊かで容姿端麗な彼女に、俺は会った瞬間、心惹かれていた。




恋は人を狂わせる。そんな言葉をどこか
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ