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ドリトル先生と沖縄の蛇達
第十一幕その十一

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「オオコウモリはいるんだ」
「だから僕達の前にも出て来た」
「そうなんだね」
「今ここで」
「そうだよ、ただ食べるものはね」
 オオコウモリ達のそれはといいますと。
「蜜とかだから」
「それで大人しい」
「怖くないのね」
「そうなのね」
「そうよ、別にあんた達に何かをするつもりはないから」
 オオコウモリの方もこう言います。
「安心してね」
「うん、それじゃあね」
「安心させてもらうよ」
「是非ね」
「そうさせてもらうわ」
「ええ、私は先生が沖縄に来たって聞いて」
 そしてというのです。
「挨拶をしに来ただけだから」
「だから余計になんだ」
「安心していい」
「そういうことで」
「そうよ、いや先生にお会いしたかったけれど」
 それでもというのです。
「中々お会い出来なくて困っていたのよ」
「それがだね」
「こうしてお会い出来て」
 オオコウモリは先生を見て笑顔になっています、そのお顔は何処か人間にも似ているそうした不思議なお顔です。
「何よりよ」
「僕に挨拶しに来たんだ」
「ええ、一度お会いしたいと思っていてたし」
 このこともあってというのです。
「それで夜探していたら」
「今だね」
「お会い出来たのよ」
 こうお話するのでした、先生に。
「だから嬉しいわ」
「僕に会いに来ただけなんだ」
「そうよ、お顔を見たくて」
 ただそれだけというのです。
「本当にね」
「ううんと、何処か悪いとかは」
「そういうのじゃないの」
 そこは断るのでした。
「別にね」
「本当に会いに来ただけなんだね」
「そうよ、いや確かにね」
「確かに?」
「穏やかでいい人ね」
 先生はというのです。
「見てもわかるわ」
「そうそう、凄くいい人だよ」
「こんないい人いないわよ」
「先生みたいないい人はね」
「他にいないから」 
 動物の皆もオオコウモリにお話します。
「凄くね」
「僕達も一緒にいて幸せだよ」
「こんないい人いないから」
「優しくて穏やかで」
「紳士だよ」
「本当の意味でも紳士だよ」
「そうでありたいね」
 先生ご自身の言葉です。
「僕も」
「ここでこう言う人だよ」
「ここからもわかるよね」
「先生は紳士なんだ」
「誰よりもね」
 まさにとです、動物の皆もお話します。
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