提督はBarにいる×プレリュード編・その2
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らみ始めてもたれてくる。実際、俺の友人は会社の宴会でとんでもない事をやらかしてしまい、数年間呼ばれなくなってしまった。
では何が合うのか。個人的な正解は『淡麗な辛口の日本酒』だ。キリリと冷えた辛口の日本酒は、天ぷらの油でもたついた口の中をサッパリとリセットしてくれ、次の品に手を伸ばしやすくしてくれる。辛口の日本酒は数あれど、俺が好きな1本を出すとしよう。
檜の枡を3つ用意して、そこに黒い一升瓶から注いでいく。
「『八海山 大吟醸』だ。辛口で淡麗だが、痺れる程は辛くない」
並々と注がれた枡を持ち上げ、スンスンと香りを楽しむ。大吟醸ならではのメロンのような香気が鼻腔を抜けていく。
チビリ。啜るように口の中へ滑り込ませると、程よく冷えた液体が口の中を覆っていく。舌先で転がすとあの甘い香りとは裏腹に甘味よりも日本酒独特の「キレ」が際立つのだが、仕込みに使われている超軟水のお陰で過度に刺激的なキレではない。寧ろその刺激が心地よい程だ。そして飲み込んでやると、喉からも伝わる清涼感。……これだ。この後を引かない辛口が天ぷらには合う。
「初めて飲んだけど、美味いっすねコレ」
「ホント、辛口の日本酒だと鼻にツンと来たりするけど、全然それが無いわ」
「さてと、それじゃあ天ぷらは順次仕込みながら揚げてくから。コレでも摘まんで待っててくれ」
そう言って出したのは本日の小鉢『からし菜と焼きたらこの和風マヨ和え』だ。
《ちょっとしたお通しに!からし菜の焼きたらこマヨ》
・からし菜:130g
・塩(下茹で用):少々
・だし醤油(下味用):小さじ1弱
・たらこ:1本
・マヨネーズ:大さじ1.5
・砂糖:小さじ1/3
・ほんだし(顆粒の鰹だしなら何でもOK):少々
・一味か七味:お好みで
からし菜は4〜5cm位の長さにカットし、塩を入れて沸騰させたお湯で20秒ほど湯がく。お湯から上げて少し搾ったら、だし醤油で下味を付けて混ぜ合わせ、しばらく置いてから再び、今度はしっかりと搾る。
からし菜に下味を馴染ませている間にたらこをオーブントースター等で焼く。しっかりと焼けたら皮ごと刻んで解し、ボウルに入れてマヨネーズ、砂糖、ほんだしを加えてたらこマヨネーズを作る。この時、お好みで一味か七味を加えるとピリッとして美味いぞ。
後はしっかりと水気を搾ったからし菜を、たらこマヨネーズと和えれば完成。からし菜のツンと来る風味がマヨネーズの味とマッチするし、ちょっとした酒のアテになる。
2人が摘まんでいる間に、俺は天ぷらの仕込み。まずは何と言っても天ぷらの衣が肝心だ。冷めてもサクサクに仕上がりやすく、野菜に魚介、色んな衣に使える万能な衣をまずは作ってしまお
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