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衛宮士郎の新たなる道
第22話 切り裂かれる絆
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狙いとは、爆風の中には相手の気を中和させる効果が有る。
 つまり百代の真の狙いとは――――。

 『分身体だけでは私は倒せないぞっ――――ん?』

 戯れも此処までと言わんばかりに爆風から抜け出たラミーが最初に見たのは、剣を振りかぶる直前のシーマと、それに合わせて飛び跳ねる百代だった。

 「シーマ()式ホームランバッティーングッッ!!」

 飛ぶ斬撃では無く、フラーの上に丁度百代が乗った瞬間にフルスイングをかますシーマ。
 シーマの全力全開のフルスイングで飛ばされている百代は、標的であるラミーに向けて一直線に突っ込んで行く。
 そしていつの間にか、彼女の右掌には川神流星殺しのエネルギー弾があった。
 それをぶつけようと言うのかと思いきや、そのエネルギー弾を自分の右腕に吸収させるように装填する。
 僅かでも気の比率などを誤れば、右腕が吹っ飛びかねない技を思いつきで成功させるなど、百代ほどの才気が無ければ成功しない偉業と言える。
 その成果たる右腕は光輝き指先を揃えたその腕はまるで、聖なる騎乗槍(ランス)の様だった。
 ついでに宙で回転も加えた。

 「私流――――星穿ちィイイイイイイ!!!」
 『フン、私の紫電――――が無いッ?!』
 (先程の爆風に剥がされたのか!)

 今更気付いても後悔あと先立たず。
 先の爆風の真の狙いに気付いたラミーは、直にでも紫電で全身を覆うとしたが間に合わず、胴の部分に百代の星穿ちが容赦なく突き刺さる。
 しかし矢張り、あまりに強固なラミーの鎧には罅一つ付かない。

 『ぬぅっ!!?』
 「――――ああああぁああああぁ!!」

 その代わりに、シーマから撃ち放たれた衝撃に加えて星穿ちの威力+回転(α)に耐えきれず、未だ晴れていなかった爆風もろともに巻き込み回転しながら、かなりの距離を吹っ飛んでいった。

 「よしっ!」
 「見たか――――って、何だ!?」
 「・・・・・・・・・」

 ラミーの撃退に成功したので一先ず安心できるかと思いきや、突如周囲が石造りの回廊に変化した。
 これには士郎達は勿論、オートマタ全てが巻き込まれて行った。

 「シロウ!」

 すぐ近くに居たシーマは、士郎達に合流した。

 「如何するシロウ?!モモヨとは離れ離れなんだが・・・」
 「正直百代が来たのは予定外だったからな。だがさっきの・・・・・・パスで大丈夫なのは確認できてるからな、直に予定通り実行する。頼むぞエジソン」
 「任された!――――万人に等しく光を与え」
 「口上はまたの機会にしてくれ!」

 長くなりそうなので、即座にエジソンに向けて諌言する。

 「むぅ、では省略して――――W・F・D(ワールド・フェイス・ドミネーション)!」

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