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逆襲のアムロ
39話 持て余る力 3.11&12
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アムロの呟きをベルトーチカだけは聞いていた。

「(一体何のこと?)」

ベルトーチカはアムロにバレない様に横目で見ていた。テムもクワトロの提出した戦略図を眺めていた。

「クワトロ君と言ったか?」

テムの唐突な呼び掛けにクワトロはモニターのテムを見た。

「何でしょうか?」

「有事をソロモンだけに限定するのは安易でないのかなと」

艦橋にいる皆がざわついた。カミーユはテムの危惧することを口に出した。

「ティターンズの首脳部が全て消えた訳じゃない。パプテマス・シロッコのことを言いたいわけですね」

テムが頷く。テムもアナハイムを介して連邦の内情を仕入れていた。それが商売に繋がるためでもあるから故に仕方ない話だった。

「洞察素晴らしいですな、お若いのに。流石z(ゼータ)の設計先任者だ」

カミーユは首を振り、謙遜する。

「ガンダムの第一人者に言われ光栄です。それぐらいならこの場にいるもの大体が気付いています。それがこの動揺ですよ」

テムは頷く。

「さて本題に入ろうか。何故私らがこの第一線の戦場に立つ君らのブリーフィングに通信ながら呼ばれたか」

そうテムが言うと、代表してハヤトが話し始めた。

「想定の下、ソロモン級の隕石を如何に効率よい爆破を仕掛けるか。それも対象物の内と外での対処。計算を弾き出してもらいたい。ここに居るパイロットらよりも遥かに優れる技術者としての力を地球の為に助けてもらいたい」

テムは少し笑った。それに対して幾人か嫌な顔を見せた。その行為に即座にテムが謝罪する。

「申し訳ない。地球を守りたい、守りたくないがスペースノイドとアースノイドの戦いの一つの考え方だとふと思ってね。・・・母なる地球がそれほど人類にとって大事なのかと。まあ何でも人の手で壊そうとする意思は基本良くはない」

全クルーが黙ってテムの意見を聞いていた。

「シロッコという者の驕りというものかな。人は何らかの形で依存できるものを求めてしまう。かくも私もアナハイムという受け皿に身を委ねてあまり何も気にしないでいるようにいた。・・・万事が本当はどうでも良いことなのだ。それを放って置かない奴らが問題があるのだと私は考える」

地球を壊そうとする意思を持つ者、理由が在れどそれはするべきことでないし、別の事に目を向ければ良いことだとテムは意見の1つとして考えていた。アムロも父親の意見に甚く同意した。

「親父の言う話が最もだ。やり方の強引さの多くは不幸へ導く」

テムは息子の意見をたしなめた。

「アムロ、その考え方も人を不幸にするぞ」

アムロはムッとした。

「親父はシロッコがやろうと思う行為が正しいと!」

「全て正しい訳じゃない。視方の違いなんだよ。良し悪
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