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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
贖罪-エクスピエイション-part4/学院の危機
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ことはできたものの、生徒やオスマンを含めた教員たちが捕縛されてしまったのだった。


捕まってしまった人達は、全員食堂に集められていた。生徒と教員だけじゃない。中には学院勤務の平民も多数混ざっている。メンヌヴィルが使役するビーストヒューマンよって、人質は食堂内のテーブルを挟んだ二箇所に別れて配備された。人質の数は総計で100名を超えていた。全員後ろ手に縛られ、そしてビーストヒューマンたちの監視の目もあって逃げることが許されない。
貴族も平民も男も女も年齢も関係なく、自分たちに降りかかるかもしれない死に恐怖におののいた。
「う、うぅ…ぐ…」
それに耐え切れずに、泣き出しそうになる者もいる。女子生徒の一人…かつてギーシュが二股をかけた相手であるケティだった。その泣き声が耳障りに感じ、メンヌヴィルは近づいて彼女のあごを掴むと、凶悪な眼差しを向けて、ただ一言言う。
「消し炭になりたいのか?」
ケティは一瞬で泣き止んで必死に頷いた。泣きたくても泣けない。この男の言葉が脅しではないと瞬時に感じ取れたのだ。
そんな彼女をはじめとした人質たちを見て、オスマンが口を挟んできた。
「あー君たち、女性に乱暴はするものではない。君たちはレコンキスタの手のもので人質がほしいのじゃろう?人質はわしだけにして、他の者たちは開放してやってくれんかの?」
「…自分の立場を理解していないほどぼけたか?じじい」
メンヌヴィルはケティの前から立ち上がると、オスマンを見下ろす。
「なぜ俺がここに来たか、その理由がわかるか?」
「女王陛下を動かすための交渉のカード…ということかの?」
「…くくく、残念だが不正解だ」
「なんじゃと?」
「考えても見ろ。俺はあくまで傭兵だが、雇い主が…アルビオンを支配しているレコンキスタの連中がなぜ、この魔法学院などに目を向けたのか。一国の女王を名乗る小娘ごとき、圧倒的な力を持つ怪獣相手に何ができるというのだ?」
言われて見て、オスマンはメンヌヴィルの言っている言葉が正しいと思った。彼らはレコンキスタの傘下にいる身。レコンキスタはこれまで怪獣という異形の存在やハルケギニアの文明では及びも着かないオーバーテクノロジーを使ってトリステインを襲ってきた。あれほどの力を持つのなら、女王に交渉するなど必要ない。敵の卑劣さを考えれば、一気に殲滅して降伏を呼びかけるだけでも、十分勝てるだろう。…『彼ら』さえいなければ。
「ッ!そうか、そういうことかの…」
頭に浮かんだ『彼ら』のことを思い出して、オスマンは確信した。
「ど、どういうことですの、オールド・オスマン」
まだ理由がわからない様子の女子教員、シュヴルーズが詳細を尋ねる。
「ミセス・シュヴルーズ。彼の雇い主がレコンキスタならば、ここに現れた彼らの目的は…」
「その様子だと正解を導き出
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