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提督はBarにいる・外伝
ほっぽと提督
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意ではないと口々に言っています。

「小さかろうが深海棲艦は深海棲艦だ。違うか?」

 提督の凄みを効かせたその一言に押し黙る艦娘達。そう、見た目が幼いとはいえほっぽちゃんは敵。逆の立場から見れば、駆逐艦娘だって幼い子供の姿です。

「……フ、フンダ。ゴウモンナンテコワクナイゾ!」

「あらあら、この状況でもまだ強気なのね。でも、本気なの提督?この子に拷問だなんて。」

「あん?痛みを与えたり傷が残るような真似はしねぇさ。そうしないと、俺の背後で主砲突き付けてきてるお前の姉が何するか解らんしな。」

「えっ?」

 見ると、般若のごとき形相の長門さんが艤装を展開して、主砲を全て提督の頭に向けてます。『ほっぽちゃんに酷い事したら〇すぞこの野郎』と顔に書いてあります。

「長門姉ぇ……。」

 ロリコン、ここに極まれり。




「痛みを伴わないとなると自白剤の類いかしら?」

「あのな、自白剤って危険な薬なんだぞ?精神崩壊でもしたらどうすんだ。」

「じゃあ、どうするんです?」

「フフフ……こうするのさ。」

〜30分後〜

「ウウ……アアア。」

 ほっぽちゃん、何かを見て苦しそうです。

「な?効き目抜群だろ?」

「そうね、これなら誰も傷付かないわ。」

 提督さんの考えた拷問、それは『提督さんの料理を食べる様を、延々と見せられる』という物でした。

 提督さんの料理は絶品です。それこそ、食べた艦娘は虜になってしまうくらい。ほっぽちゃんも先程盗み食いしましたから、その美味しさは理解しています。それを目の前で、手が届きそうな距離で食べられる。しかし自分は押さえ付けられて食べる事は出来ない。これは辛いでしょう、間違いなく。

「愛宕〜、ほっぽちゃんが目を閉じたりしないように、しっかり抑えとけよ〜?」

「よーそろー♪」

「タ、タベタイ…オイシソウ……!」

「じゃあ喋る?」

「ウゥ…ウグゥ……。」

 ほっぽちゃんの自制心は限界寸前、そんな所に口の近くまで提督さんが鶏の唐揚げを持っていきます。……が、その手は寸前で愛宕さんの口へ。

「ん〜美味しいわぁ♪」

「ワカッタ!ハナス!ハナスカラチョウダイ!」

「堕ちたな(確信)」

「堕ちましたね(呆れ)」

 涙目で喚くほっぽちゃんを見ながら、提督さんと大淀さんが言葉を交わしています。やはり深海棲艦も『食欲』には勝てなかったようです。
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