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提督はBarにいる・外伝
コイノボリ
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「でもなんで、艦娘共の司令官の装備と仕留めた獲物の死骸が一緒に入ってたんだろう?」

「もしかしたらですが、何かの儀式……例えば、その司令官の強さを讃える為の儀式なのでは?」

 地上の知識が(中途半端に)あるリ級がそう言うと、地上に無知な3人は信ずる他ない。けれど、どんな事に使うのか……。

「ま、まさか我等に大攻勢を仕掛けようと装備を整えたのではっ!?」

 ル級の誇大な妄想に慌てふためき始める3人。4人が4人、勝手な妄想を膨らませてえらいこっちゃえらいこっちゃとパニックに陥っているのである。その騒ぎを聞きつけ、近づいてくる影が1つ。

「ナンダカ楽シソウ……。」

 そう、我らがほっぽちゃんである。




「あっ、姫様!たたた、大変ですぞ!」

「か、艦娘共が……!」

「化け物みたいに強い司令官を引き連れて、攻めに来るよ姫ちゃん!」

「は、早く戦闘準備を!」

「? 何イッテルノ?」

 4人の慌てふためく様子に対して、ほっぽちゃんはどこ吹く風。全く狼狽えている様子がない。そして騒ぎの原因であろう端午の節句のお飾りセット一式を見て、

「ア、コイノボリダー!」

 と声を上げる。思わずギョッとする4人。

「ひ、姫様……これが何か知っておられるのですか?」

「ウン、オ姉チャンニキイタコトアルヨ。」

「ニンゲンノ男ノ子ノ成長ヲオ祝イスルノニ、コイノボリヲ飾ルンダッテ。」

「じゃ、じゃあこっちの戦闘用の装備は……?」

「ソレハ鎧兜ッテ言ウノ。昔、ニンゲン同士ガ戦ウ時ニ着テタンダッテ。デモ、ソレヲ飾ルトニンゲンノ子供ヲ病気トカカラ守ッテクレルンダッテ!」

 ほっぽちゃん、幼い見た目に関わらず博識です。

「へ、へぇ〜。でもよかったじゃん?危ない物じゃないってわかったんだし。」

 レ級はそう言って誤魔化そうとしているが、ほっぽちゃんがレ級を睨み付けたままだ。

「ドウシタノ?コレ。」

「へっ?これ?これはねぇ、えーと……。」

 レ級はチラリとル級の方に視線を送ります。…が、ル級は気まずい空気を察知してか目線を合わせようとしていません。

「ドウシタノ……?」

 幼い見た目とはいえ、姫級は姫級。怒りを露にした時の迫力は寒気すら覚えそうです。

「ご、ごめんなさい姫様!」

 そう言って頭を下げたのはヲ級だ。ヲ級は貨物船を襲って積み荷を奪った事、それは菱餅を奪われて泣いていたほっぽちゃんがいたたまれなくなった上での行動だった事、全てを包み隠さず話しました。

「本当にごめんなさい、姫様……。」

「イイノ、泣イテタホッポヲ慰メヨウトシタンデショ?ダカライイヨ。」

「ひ、姫様……!」

 感動して目を
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