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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第57話 水とバンパイア
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間《おれ》が、カイトに勝ててるのって、(これ)だけだから……)」

 貧血気味でふらふらしているつくね。それでもしっかりと意識しているのは、その事。……全ての行動原力は、カイトへの対抗心だった。

 カイトは、つくねにとって大切な友達だというのは間違いない。だけど、それでもモカとはつくねはもっと仲良くなりたい。好きになって、お互いに好き同士に、……最後には、………になりたい、と思っている。
  
 そして、その中では、カイトはライバル! それもかなり強大なライバルだと思っている。つくねの勝手な思い込み、って言えるがそれでもそう思ってしまうのは無理ない。
 でも、カイト本人がどう思ってるのかが不明だ。

「(でも…やっぱり仲良くなりたいってだけじゃダメなのかな……? もっと、もっと……先に行くには………)」

 つくねは、色々と考えながら、そして授業が始まる為、まだ若干悶えているモカと一緒に教室へ向かった。









〜陽海学園〜



「おーすっ! おはよう……、って、つくね!??」

 朝の挨拶を、とカイトは、思っていたんだけれど、それが一気に吹き飛んだ。
 つくねの顔を見てみると、まるで生気を抜かれてミイラみたいになっていたから。

 そして、反対にモカは肌が艶々していた。

 その笑顔も綺麗だ。輝いている、と言える程に。

「(おいおい! 大丈夫か?? って、絶対大丈夫じゃないだろ?? 鏡見た方が良いぞ、今の姿)」

 カイトは、慌ててつくねの傍によった。

「(ん… だっ だいじょうぶ だいじょうぶ……、ぜーんぜん……)」

 つくねは、精一杯の虚勢を張っていた。そして、フラフラの手を上げた。

 つくねとモカの状態。それらを見て、大体の状況を察したカイト。

「(はぁ……、あのなぁ、つくね。そこまでになるまで血をあげるなよな。 献血趣味の奴でもそこまでやらないぞ? ……やれやれ)」

 つくねの姿を見て、カイトは ため息を吐いていたが、さすがにここまでになってたら、身体が心配だ。何せ、つくねは人間なのだから。

「(あのな、つくね。オレもモカに血狙われて?るし。 今度から半分ずつ、モカにあげて負担を軽くしようか? オレは、人間よりは血、多分多少吸われても まぁ、大丈夫だと思うし)」

 カイトがそう提案したその時だ。
 はっきり言って、死人の様な目をしていたつくねが、突然目を覚ました!?

「ええええええええええ!!! それ、ほんと!!!! ほんと、それ!!!」

 更に、突然立ち上がり、叫んだのだ。
 モカに血を〜の部分でかなり驚愕したらしい。突然立ち上がって、大丈夫なのだろうか。……と言うより。

「(ばっ、ばか!!)
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