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提督はBarにいる。
出撃・礼号作戦!〜親善観艦式、そして……〜
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関係者とお主らに儂と三笠……それと、疑わしい幹部にしか召集をかけておらん。」

「成る程、俺達に囮になれってか。」

 ココが襲われれば呼び出された奴の中にユダがいる。大分絞り込まれるワケだ。

「そういう事じゃ。マスコミにもこの観艦式は非公開となった。後はお主らの『演技』にかかっとるぞ。」

 それではな、と去っていくジィさんと三笠教官。全く、相変わらずのギャンブル好きで困ったジィさんだぜ。




 その後は待機している嫁艦's達の艤装に実弾を装填して待つ。やがて司会から声がかかり、観艦式が始まった。複縦陣で進むウチの艦隊と、その先頭を進む金髪の重巡洋艦。アレが例のイタリアの新型らしい。

「Zara級1番艦、Zaraか。」

 ウチにもイタリアにローマ、リベッチオとイタリア艦娘が3人いるが、重巡洋艦は初めてだな。渡された資料によると203mmの主砲は再現できたが、イタリア戦艦以上と言われた多数の対空砲は再現できなかったらしい。主砲は初速が速く、戦艦並みの長射程を実現してはいるが、命中率が低い……か。使いこなすには特殊な運用が必要そうだ。魚雷の搭載は無し。あくまでも砲撃戦に拘った造りか。        

『いかんなー、フリとは言えこういう資料を見ると運用法をついつい考えちまう。』

 提督ならではの職業病とでも言うべきか。俺は思わず自嘲気味に笑ってしまった。艦隊の方は陣形を崩さず、沖合いに向かって主砲を砲撃している。中でもZaraの射程は目を見張る物がある。高雄達の着弾点と比べると一目瞭然だ。と、哨戒をさせていた赤城と加賀の索敵機から同時に通信が入る。

「提督!沖合いに深海棲艦の艦隊を確認!姫級の反応多数!」

 来やがったか!そう思った瞬間、幌筵にある一番高い山を飛び越えるようにして、ジェット戦闘機が何かを投下して飛び去った。海面に叩き付けられたそれは炸裂し、煙幕と閃光、爆音が感覚を奪う。

「クソッタレ、沖合いに居たのは囮か!?」

 敵艦隊発見の報に合わせたように現場を撹乱する煙幕と閃光弾。こんな高度な連携は密度の濃い連絡を取り合わないと不可能だ。やがて煙が晴れてくると、現場の混乱ぶりがハッキリしてきた。

 逃げ惑う海軍幹部たち、突如現れた深海棲艦に応戦するウチの艦娘。姫級の姿が無い所を見ると、尖兵といった所か。しかしウチの嫁艦達に敵うような奴等ではない。足止めが目的か……?だとすると、奴等の狙いは。

「金剛!」

『何ヨテートク?今忙しいんデスけど!?』

 通信機の向こうからは砲撃音が響き、音が反響して聞き取り難い。

「イタリア艦の……Zaraの安否を確認しろ!奴等の狙いはイタリア艦の強奪の可能性がある!」

 鎮守府への破壊工作、突如始まった深
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