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ドリトル先生と沖縄の蛇達
第六幕その五

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「では今からこのセンターのです」
「所長さんのところに行ってですね」
「詳しいお話をしましょう」
「では」
 こうしてでした、先生は安座間さんと一緒にセンターの所長室に向かいました、所長室はセンターの一階の隅にありました。
 その隅の所長室に入るとです、そこには。
 質素で機能的でよくお掃除されたお部屋の中にアロハシャツを着た白髪をオールバックにさせた初老の人がいました、その人が席からです。
 先生と安座間さんがノックをしてどうぞと答えた上で入って来てです、こう言ったのでした。
「先生が来られたということは」
「はい、そうです」
 安座間さんがオールバックの人に答えました。
「協力を約束してくれました」
「そうですか」
「はい、そうです」
「いや、よかったです」
「この方がです」
 安座間さんはほっとしたお顔になっている人を指し示して先生にお話しました。
「センターの所長さんです」
「そうですね」
「はい、そうです」
 所長さんも答えます。
「私がこのセンターの所長の翁寺靖典です」
「ドリトル先生です」
 安座間さんが所長さんに紹介しました。
「先程お話させてもらいまして」
「そうですか、では」
「ヒャンとハイのこともです」
 そちらもというのだ。
「協力してくれるとのことです」
「それは有り難いです」
「ヒャンやハイについては僕も興味を持っていました」
 先生も所長さんにお話します。
「ですが見る機会がなくて」
「実は沖縄の人でもです」
「彼等を見た人は少ないですね」
「はい、非常に」
「やっぱりそうですね」
「むしろイリオモテヤマネコよりもです」
 このとても貴重なヤマネコよりもというのです。
「稀少なので」
「見た人が少なくて」
「若しかするとです」
 こうも言った所長さんでした。
「西表島にもう一種類いるという」
「あの大型のヤマネコとですね」
「同じ位です」
「見た人が少なくて」
「その生態もまだまだです」
「謎に包まれていますね」
「はい、とにかく稀少な蛇達なので」
 それ故にというのです。
「保護をしてです」
「絶滅しない様にして」
「そうです、そしてです」
「その生態系もですね」
「研究します」
 保護すると共にというのです。
「その為に」
「はい、是非」
「わかりました、彼等の種の保全は絶対にしないといけませんし」
 先生は環境を保護することからこう言いました。
「そしてです」
「はい、生態系の研究も」
「しないといけません」
「生物の生態系の研究はです」
「学者の義務ですから」
「そうですね」
「あくまでその生物を傷付けない様にですが」 
 この前提も忘れていない先生です。
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