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提督はBarにいる。
トマトと女殺し
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あえず、アイスコーヒーでも飲んで待っててくれよ。 」

 そう言って俺は仕度を始める。ベースリキュールはウォッカ。ジャガイモや大麦、小麦などを原料に作られる無味無臭の強いアルコール度数を誇る、ロシアの国民酒とでも呼ぶべき酒だ。響の大好物。それを氷を入れたタンブラーに注ぐ。そこにカルーアを追加してやる。比率としてはウォッカを2、カルーアを1。そして生クリームを浮かべれば完成。これが『ホワイト・ルシアン』というカクテルなのだが、今回は生クリームを多めにしてアルコールの風味を誤魔化してある。

「手早く作っちゃうから、それ飲んで待っててくれ。」

 不知火は疑う様子もなく、ゴクリと一口。

「クリーム多めでまろやかな口当たりですね。」

「ブラックコーヒーより飲みやすいだろ?」

 俺は会話を交わしながら、茹で玉子を作っている。最初はサラダとスープを振る舞うつもりだ。

《ミキサーで簡単!ガスパチョ》

・トマト(生):1個※今回はホールトマトを1缶

・きゅうり:1本

・玉ねぎ:1/2個※新玉ねぎや紫玉ねぎがオススメ!

・ピーマン又はパプリカ:ピーマン1個分くらい

・フランスパン:市販のバゲットの半分※パン粉1カップで代用可

・水:6カップ

・ビネガー(できたらワインビネガー):1/2カップ

・オリーブオイル:1/4カップ

・にんにく:7片

 作り方は超簡単。ミキサーやフードプロセッサーで全部の材料を細かくして混ぜ合わせるだけ。食感を楽しむには具材を全て細かい角切りにして混ぜ合わせればいいが、今回は滑らかな口当たりにしたいので全部をフードプロセッサーにぶちこんで回す。具材が細かくなったら完成だ。

「まずはスープからだ。スペイン・アンダルシア地方の名物料理『ガスパチョ』だ。」

 皿に盛り付けたガスパチョとスプーンを手渡してやる。

「これは……塩などは入っていないのですか?」

「フランスパンからの塩分だけだな。後はビネガーの酸味とトマトから出る旨味がほとんどよ。」

 トマトは野菜の中でも旨味成分が豊富だ。味の素の創始者がトマトから旨味成分のグルタミン酸を発見したのは有名な話だな。そのポテンシャルを十分に活かした料理と言える。

「ビネガーの酸味とトマトの風味、それににんにくのスパイシーさが食欲を引き立ててくれます。」

「しかもパンと大量の野菜も入ってるからな。冷製スープだし、夏場の食欲落ちてる時なんか最高だぜ?」

 そんな会話を交わしながら、サラダの仕上げに入る。と言っても、固茹でにした茹で玉子をざく切りにして、そこにこの間のサルサソースを和えただけなんだけど。

 あのサルサソースは意外と色々な料理に使える。それに冷蔵庫で3〜5日は
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