暁 〜小説投稿サイト〜
提督はBarにいる。
日本酒が苦手なアナタに送る
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……酒盗を乗せたら完成。

「ハイこれ、『酒盗クリームチーズ』。見た目まんまの名前だけど、全部を一緒に口に放り込んで食べてね。」

 そしてそこに合わせるなら……これだろうな。

「これを合わせてみて。『獺祭(だっさい) 純米大吟醸50』。」

 グラスに注いで出してやる。酒盗クリームチーズを口に放り込んで4、5回咀嚼。そこに獺祭を流し込む。

「く、くどくないですねコレ。」

「多分だけどね、中将が飲んだのは純米酒位の精米歩合の日本酒だったんだと思うよ。」

 日本酒は以前にも紹介したが、精米の歩合で酒の種別が変わる。そして最高級とされる純米大吟醸は、米と水だけで仕込まれる上に米の表面から50%以上を削り取り、中心の糖分の塊だけを使用した物だ。そして中心に近付ければ近付けるほど、雑味は消え去りその風味はへばりつくようなしつこいものでは無くなり、あくまでスッキリとした飲み口で後味も爽やかな物になる。

「山口の旭酒造って蔵が造ってるんだけどね、『売る為、酔う為の酒ではなく、味わう為の酒造り』がモットーの酒蔵なんだよ。」

 どれも美味いが、3000円程度から買える商品があるのも嬉しい所。それにこの酒、某有名アニメの劇場版にも登場している。

「アニオタ絡みで興味を持つ人も居るんだけどね。ヱヴァ〇ゲリヲンの新劇場版:序に出てきた葛城ミサトさんの部屋に、獺祭の瓶が山のように置かれてるんだよね。」

「へぇ……じゃあ、ミサトさんお気に入りの一杯なんですか?コレ。」

「ま、そういう事だね。」

「提督ぅ〜…呼びまひたぁ?」

 既に出来上がっている葛城がカウンターに寄ってきた。葛城違いだ、気にすんな。
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