暁 〜小説投稿サイト〜
衛宮士郎の新たなる道
第19話 復讐の途上で
[6/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
画のさらなるトンでも発言に、流石に何人か反論しようとしたところをマルギッテが手で制してから尋ねた。

 「あの娘っ子たちが重大機密を知ったからじゃ。お前さんたちの軍とて、重大機密を知る必要の無い者が偶然知ったと判って、それを放置するか?」
 「・・・・・・確かに拘束しますね。ですが、だからと言って我々も引き下がれないのです」
 「それは此方も承知しておる。それでも引き渡せぬ理由があっての、儂等の与り知らぬところで記憶喪失になってしまったんじゃよ」
 「「「「「「記憶喪失っ!!?」」」」」」

 正直予想外の展開だと考えるマルギッテ。
 そして隊長以上に戸惑う猟犬部隊の面々。

 「・・・・・・対処はどの様にして戴けたのでしょうか?」
 「医者に見せたが、心因性の記憶喪失らしいのぉ。じゃからの何時までかかるか分からん故、お前達のフランク・フリードリヒ(主人)を呼べ。それで初めてあの2人の処遇について進展させられるからの」

 これほどの問題があるとは予想外だったので、マルギッテは即断できずに迷っていると、後ろから勢いよく立ち上がる音が2人分聞こえて来た。

 「下手に出てればベラベラと!」
 「我らはドイツ軍が誇る精鋭の猟犬部隊だぞっ!それに対して部を弁えないなど恥を知れッッ!!」

 マルギッテが連れてきた5人の内の2人――――アイザとリアンは、猟犬部隊の士官学校での通常組の中でマルギッテとフィーネとリザの3人を除けば最上位を争う手練れの精鋭軍人である。
 その為、猟犬部隊最高メンバーを分散させなければならない時に、彼女たちは一番負荷の重い任務を任されたメンバーの補佐に着く事が常であり、今回もそれが理由で連れて来たのだが、いかんせん猟犬部隊を愛し自分たちの目標位置であるフィーネに心酔しすぎているきらいがあるために、現在の用に沸点が超えてしまったのだ。

 「アイザ、リアン、やめなさ――――」
 「粋がるなよ?小童どもが」
 「っ!?」
 「「ひぃっっ!!??」」

 口が過ぎる2人の態度に、雷画が部屋の中を無差別に殺気を放つ。
 所定位置から一歩も動かずにいた3人は何とか防ぎ、一番前に居たマルギッテもなんとか耐え凌いだが、前面に出ていたアイザとリアンの2人は対ショックの構えをしていなかったので、一瞬にして態度をがらりと変えて顔を引きつらせて心が恐怖に染まった。

 「ションベン臭い生娘どもが、図に乗るな・・・!!今この場で縊り殺すなぞ訳は無いの――――」

 改めて立場の違いを理解させるため、殺気を放ち続ける。
 しかし雷画は言葉や態度とは裏腹に、内心では何所までも冷静だった。
 だからこそ気付けたのか、限られたものにしか聞こえない衛宮邸からの探知結界の音に。

 「何」
 「すみませ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ