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IS《インフィニット・ストラトス》〜鉄と血と華と〜
第二話 三日月・オーガス
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ろと言われたものの、三日月はそこまで疲れていない。側にあった椅子に腰を掛け、ポケットに手を突っ込む。


「あれ?」


手を引き抜くとチョコレートの箱が顔を出す。しかし何度か振ってみたが中身が無いのか音が鳴らない。


「……買ってこなくちゃな」


学園と言うほどだ、購買はあるだろうと踏み三日月は立ち上がる。


「……そうだ」


ベッドの上にあるIS学園の制服が視界に入り着替えようと彼は徐に上着を脱いでいく。シャツを脱ぎ終わると、彼の背中には金属の端子のような物が縦に3列並んでいた。







「やはり、三夏だったのか……その前に何故あいつは私の事を覚えていない」

『そりゃ簡単、みーくんは記憶を無くしてるんだから』

「!?」


千冬は思わず言葉を失ってしまう。

三年前の世界一のIS操縦者を決める大会『モンドグロッゾ』の時、千冬も出場していた。彼女は世界でもトップクラスの操縦者、優勝は目前と思われていたが事件が起こった。二人の弟が何者かに誘拐されたのだ。

彼女は大会など投げ捨て、二人を死ぬもの狂いで探した、かけがえのない愛する家族だからだ。しかし現実は残酷。ドイツの協力の元、発見されたのは双子の兄である『織斑 一夏』だけだ……しかも、死体で。そして弟の三夏は行方が解らず、そのまま事件は最悪な形で終幕した……

千冬はまだ生きているだろう三夏を必死に捜索したが情報の一切無く途方に暮れあの日から三年前の月日が経った。そんな時、彼女の前に姿を現したのは三夏と瓜二つの少年、そして束から三夏本人だと。しかし……


「記憶がない……?」

『そーそー、三年前何があったかは知らないけど、束さんと再会したときには既に昔の記憶を失ってたんだよねー』

「……」


何時束と三夏が再会したのかを問い詰めようとしたが、その前に一つ気になる事があった。


「束、何故三夏はISを扱えると言ったのだ?開発者であるお前が三夏用に男でも扱えるISでも開発したか?」

『ううん、そんなもの作ってないよ。みーくんがISを扱える理由はただ一つ……『阿頼耶識』だよ』

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