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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
真・魔人-ファウスト・ツヴァイ-part3/相反する力の奇跡
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た悔しがった。
「くぅ…」
すると、意識を手放していたハルナが目を覚ました。
「ハルナ、気がついたの…?」
ルイズは彼女の顔を覗き込んだが、大事なことを思い出した。目覚めたばかりのハルナが、まだウェザリーの禁忌の魔法で植え付けられた人格のままであるかもしれないのだ。
「あたしは…」
「大丈夫だ、ルイズちゃん。今の彼女に闇の力はない」
「そうだっ…あたしはウェザリー様から闇の力を奪われ…」
目を覚ましたハルナは、まだ闇の人格の方だったが、目を覚まして今の自分がどうなったのかを思いだし、沈んだ表情を浮かべた。
「は、はは…無様なもんだな…あたしはウェザリー様の魔法で生み出された、闇の力を振るうための人格。けど、それがなくなった今、あたしには何も残っちゃいない…」
「ハルナ…」「ハルナちゃん…」
使われた果てに捨てられた少女に、もはや敵としての危険な匂いはなく、ルイズとムサシは少しやるせなくなった。
「グワアアっ!!」
ゼロの悲鳴が聞こえ、三人は顔を上げた。




テクターギアを強制装備され、町中のレプリカレーテに集めたマイナスエネルギーでパワーアップを果たしたファウスト・ツヴァイに、ウルトラマンゼロはかつてない危機を迎えていた。
「どうしたの?もう少し足掻いてくれなくちゃ舞台は盛り上がらないわよ」
ファウスト・ツヴァイは、立ち上がろうと気力を絞り出しているゼロを見て、滑稽なもので見るように笑った。イラつく笑いだ。意地を張って立ち上がるゼロ。
「妻を殺した報いを受けろ!!」
「ぶっ殺してやる!!」
「やめろお前ら!んなことしてる場合じゃないだろ!」
「早く避難して!!」
「うるせえ!!」
だが、ただでさえ強力なパワーアップの恩恵を受けたファウスト・ツヴァイだけでも手一杯なのに、彼に向けて街の人たちの一部の、銃撃や矢・魔法の攻撃がゼロに降りかかる。
(くっそぉ…俺が言うのもなんだが、復讐することよりも自分が避難すること考えろよ!!)
ゼロもサイトも、同じ言葉を心の中でぼやいた。客観視できる立場であり、憎しみを経験しその愚かさを知っている者だからこそ考えられることだが、今の彼らは頭に血が上っていてそれがわからないのだろう。おかげで、彼らにいちいち気を配らなければならなくなった。
『ジュリオの奴はどうしてるんだ!ゴモラたちで援護できないのかよ…!!』
『もしかしたら、怪獣たちのダメージが残っているのかもしれない…この前のファウストとの戦いはゴモラたちも手を焼かされていただろッ…?』
『そ、そうか…あの時、俺たちジュリオの邪魔しちまったこともあるしな…』
『いないやつのことを当てにしても仕方ない。俺たちだけでウェザリーを止めるぞ!』
『そうは言うけど、街の人たちがさっきから…!』
『これも、あのときの過
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