暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
第2章:異分子の排除
第38話「お買い物」
[1/13]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話






       =秋十side=





「...買い物に行くだけなのになんでこんな人数に...。」

「まぁまぁ。皆何か買おうと思ったからさ、ついでだから一緒に行こうって訳だ。」

「それは分かってるんだけど...。」

 IS学園のある島から、モノレールで移動中、シャルがそういう。
 ちなみに、今いる面子は俺たち二人の他に、桜さん、マドカ、ユーリがいる。
 ...まぁ、いつもの面子だな。

「...ま、今じゃ同じ会社の人だからいいんだけどさ。」

「しかし、シャルが水着を持ってないのは驚いたな。女子って服とか水着って結構余分に買ったりするんだろ?」

 俺たちが買い物に行くきっかけは些細な事だった。
 偶々シャルとの会話中に臨海学校の話題になって、水着を持ってない事に気づいたのだ。
 ...で、俺もついでに買おうと思ったら、それを聞きつけた桜さん達もついてきた...と。

「あー...えっとそれはね...。」

「男として入学してきたのに、女子用の水着を持ってたら不自然だから...だろ?」

「...うん。」

 後ろの席で聞いていた桜さんが先に答える。
 ...なるほど。確かにそうだな。元々不本意とはいえスパイなんだから、当然か。

「...でも、シャルの本国の方の荷物ってうちの会社に届いてるはずじゃ...。」

「それが...実は確かめてみたらちょっときつくって...。」

 きつい?...まぁ、少し経ったら成長しててきつい事はあるけど...。

     グシャッ!

「ま、マドカさん!?」

「ん?...って、マドカ!?いきなりどうした!?」

 ユーリと一緒に座っているマドカの方を見ると、なぜかマドカは飲んでいた紙パック式のジュースを握り潰していた。

「...ね、ねぇ、シャル....きついって、どこが?」

「え?...あの、マドカ?怖いんだけど...。」

「答えて。」

「は、はいぃっ!?」

 直視できない怖さを放つマドカがシャルに聞く。
 ...ん?桜さん、なんでそんな“あっ...(察し”みたいな顔をしてるんだ?

「え、えっと...その...胸が....。」

「......。」

 シャルの答えにマドカは無言でシャルの肩を掴む。
 ...って、滅茶苦茶力入ってないか?あれ。

「いっ...!?痛い!痛いよマドカ!?」

「ぅぅう...!シャルに持たざる者の気持ちなんてわかるもんか!」

「え、えええ...?」

 あ、マドカが少し涙声になってる。

「お、大きいのだって苦労してるんだよ?肩こりとか...。」

「持ってる奴は大抵そういうんだよ!うわぁあん!」

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ