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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
49部分:第五話 デスマスク出陣その八
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第五話 デスマスク出陣その八

「初陣で気が立ってるのか?」
「うっ、言わせておけば」
「よせ、アトロム」
 激昂しかけた彼をロファールが制止する。
「今迂闊に前に出たらそれで取り返しのつかないことになるぞ」
「けれどロファール」
 自分を制止したロファールに対しても言うのだった。
「このままこいつに言わせておけば」
「あれは挑発だ」
「へえ、やっぱりわかるんだな」
 平然とその指摘を認めてみせるデスマスクだった。腕を組んで平気な顔をしている。
「まあこっちもわかってやってるんだがな」
「貴様!」
「だから待てと言っている」 
 ロファールはまたアトロムを制止する。
「迂闊に動けば死ぬだけだぞ」
「くっ!」
「で、どうするんだ?」
 デスマスクはあらためて三人に問うてきた。
「誰が最初に来るんだ?俺は別に三人がかりでもいいんだがな」
「三人がかりでもな」
「さっきの雑魚共よりはずっと楽しませてくれるんだろうな」
 今度はサムソンに対して問う。
「どうなんだよ、そこんところは」
「あの者達は雑兵などではない」
 サムソンは今のデスマスクの言葉には不快を感じたようであった。言葉がくぐもっていたのがその証である。
「あの者達は我等の同志」
「それでも階級があるじゃねえか。御前等も男爵だのそんなの名乗ってるじゃねえか」
 これは実際のことだった。狂闘士達は八大公を頂点として爵位が存在する。それは欧州等の貴族の爵位と大体同じ階層になっており彼等はそれぞれに位置しているのだ。
「それで同志なのかよ」
「そうだ。確かに階級はある」
 それはサムソンも認めるところだ。
「だがそれ以上にアーレス様の為に戦うという共通の志がある。それによって我々は深く結ばれているのだ」
「だから同志ってわけかよ」
「その通りだ」
 これこそが彼の言いたいことであった。
「貴様はそれを罵倒するというのか」
「四の五の言うのはな、弱い奴のすることなんだよ」
 だがデスマスクはサムソンの静かな怒りを前にしても態度をそのままにしていた。
「何だと貴様!」
「我等狂闘士の誇りまで嘲笑うというのか」
 これにはアトロムだけでなくロファールも怒りを見せてきた。
「そこまで言うのなら容赦はしない」
「やはりここで」
「おう、さっさと来な」
 またしても余裕綽々といった様子で三人を挑発してみせる。
「纏めて相手してやるからよ。四人でも五人でもな」
「四人?五人?」
「馬鹿な、貴様何を言っている」
 三人は今のデスマスクの言葉には顔を顰めさせた。
「我等は三人だ」
「それを何故四人だ五人だのと」
「後ろを。見てみるんだな」
 腕を組んで三人に告げてみせてきた。
「御前等の後ろをな。その目をよおく見開
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