暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
人形-マリオネット-part4/復活のファウスト
[1/9]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
ダークファウスト。
ウルトラマンと酷似した姿を持つ、黒い巨人の一体。
奴はこれまでラグドリアン湖でサイトたちの前に姿を現したのを皮切りに、このハルケギニアであらゆる悪事を繰り返してきた。時に可燃性の花粉を体に溜め込んだ一種の爆弾同然の怪獣を街に連れ込んでウルトラマンに倒させることで町を爆破させたり、タルブ村では怪獣軍団と共にウルトラマンやトリステイン軍を襲って恐怖を与えたり、ウルトラマンたちに直接仕掛けに入ってくるなど、サイトたちを散々苦しめてきた。
卑劣さもさることながらだが、戦士としての力も敵ながら侮れない強さを誇る。だがそれでもサイトにとってファウストやメフィストの存在は許されることではなかった。なぜなら彼にとってウルトラマンとは、自分や数多の地球人たちにとって何度感謝してもし足りないほどの大恩人であり、サイト自身も個人として彼らの助けを受けた身でもある。だからウルトラマンそのものといえる姿で、人間たちに仇なす奴らのことが許せなかった。

だけど…

そのファウストの正体が……

「嘘だ…ハルナが…そんなはずが…!!」
今目の前で起きた現実に対し、サイトは頑なに拒否するように声を荒げた。
じゃあ、俺たちは…タルブ村で再開したと思ったら、実はあのラグドリアン湖ですでに再開を話しており、その正体をまるで悟ることがないまま戦いあっていたというのか!
そんな彼女に、ファウストはあざ笑うように言った。ハルナの声と、武人のような野太い声を重ねた声で。
「嘘だといったらこの現実が変わると思っていたのかい?だったら何度でも言って見ればいい。どんなに願っても、どこかの幸せな童話のように、かかとを三回鳴らしたって元の世界に戻れない」
「ぐ…!!」
『くそ、ウルトラマンゼロ一生の不覚だぜ!ファウストがハルナの正体だったとは…』
ずっと倒さなければならないと思っていた敵の一人が、まさか自分たちのすぐ傍に身を置いていたとは。サイトだけでなく、ゼロも気づけなかった自分の未熟さを痛感した。
「ハルナは…ハルナはどうなるんだよ!」
少なくとも、彼女は地球にいた頃はファウストじゃなかった。つまり最初から騙していたというわけではない。だが、それでも今こうしてハルナが敵として自分の前にいる。なら、もしかしたらハルナは自分の意思ではなく、何者かに操られていると考える。そう思い…いや、そう信じたいサイトはファウストに尋ねた。
すると、済まし声でファウストはサイトに答える。
「もうすぐ消えてなくなるだろうさ。別にどうなっても、お前にとってはどうでもいいことだろう?
お前は…地球に帰ることよりも、この醜く弱く、守る価値もない世界で生きることを選んだのだから。そうだろ、高潔な正義の味方…ウルトラマンさん?」
「ッ…!」
いつまでぼけたことを言うのだといわ
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ