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ドリトル先生と沖縄の蛇達
第二幕その二

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 皆でお家を出ました、トミーに笑顔で送られて。そのうえで電車で大阪の新国際空港まで行ってでした。そのうえで。
 動物の皆は荷物扱いで飛行機に入って先生は乗客席に向かいました、しかし座っても先生は不安そうなお顔です。
 その先生にです、同じ飛行機に乗る子供達が言ってきました。
「おじさん怖いの?」
「飛行機が怖いの?」
 黒い髪の毛の男の子達です、言葉に大阪の訛りがあります。
「僕飛行機に乗るのはじめてだけれど怖くないよ」
「僕もだよ」
「全然ね」
「怖くないよ」
「僕は何度か乗ってるけれど」
 それでもと言う先生でした。
「それでもね」
「おじさんは飛行機怖いんだ」
「落ちるって思ってるんだ」
「そうなんだね」
「大丈夫だよね」
 こう言うのでした、子供達に。
「別に」
「そんなこと言ったら電車も事故あるし」
「車だってね」
「船だって沈むじゃない」
「飛行機が落ちるって言ったら」
「それはそうだけれどね」
 どうしてもというのです。
「怖いよ」
「どうしてもなんだ」
「おじさんは」
「電車や車、船はいいけれど」
「飛行機は苦手なんだね」
「それで怖いんだね」
「そうだよ、大丈夫かな」
 落ちないかどうかです、本当にこのことを心配していた先生でした。そしてそうしたことを話してそのうえでなのでした。
 飛行機は離陸しお空を飛びました、先生はその間緊張した面持ちでいて額からはうっすらと汗も流れていました。
 そのうえで沖縄に着いてです、合流した動物の皆に空港で言いました。
「いや、今回もね」
「緊張していたんだね」
「ずっと」
「そうだったんだね」
「飛行機はどうしても慣れないよ」
 苦手なままだというのです。
「僕はね」
「けれど船と一緒だよね」
「そうそう、底の下は海でね」
「沈んだら大変だし」
「飛行機もそうじゃない」
「じゃあ何で飛行機だけ怖がるの?」
「先生のわからないところね」
 動物の皆は船の板一枚下は何とやらです、日本にある言葉から先生に対して言うのでした。
「船は好きで飛行機は駄目」
「どうしてかしら」
「同じなのに」
「何で飛行機は怖がるのか」
「わからないわ」
「そう言われるとそうだけれど」
 先生も皆に答えます。
「どうしてもね」
「そっちは怖いんだ」
「飛行機は」
「どうしても」
「感性の問題だね」
 それでというのです。
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