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ドリトル先生と沖縄の蛇達
第一幕その六

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「絶対にね」
「心からだね」
「そうだよ、まさにね」
「心からだね」
「楽しむものだよ」
「学問は」
「難しいと考えたらいけないんだ」
 これが先生の学問についての考えです。
「楽しむものなんだ」
「どんな学問でもね」
「そうだよ」
 まさにというのです。
「医学も理学も哲学もね」
「文学もだね」
「勿論だよ、神学もね」
「神様、キリスト教についても」
「そう、楽しむものだよ」 
 こちらもというのです。
「神のことを学び研究することを」
「厳かにじゃなくて」
「そうだよ」
 まさにというのです。
「峻厳な気持ちじゃなくてね」
「楽しむものなんだ」
「そうだよ、心からね」
「ううん、神学っていうと」
「特にだね」
「真面目な学問だとね」
 王子は思っていたのです。
「考えていたけれど先生にとっては」
「そう、楽しむものでね」
 そしてというのです。
「真面目にすることは当然だけれど」
「畏まって生真面目にじゃなくて」
「そうだよ」
 あくまで、というのです。
「真面目に楽しむものだよ」
「ちょっとしたことで冒涜とか言われない?」
「言う人もいるけれど」
 それでもというのです。
「それでもね」
「先生としては」
「だって楽しまないとね」
「学問を」
「学問の深淵に入ってそして真理を追求出来るか」
「出来ないんだね」
「楽しんでいないで」
 そうしないで、というのです。
「どうして真理に至ることが出来るのか」
「学問の」
「神学も然りだよ」
「そういうものなんだね」
「うん、僕は最初からね」
「学問を楽しんでいて」
「神学もそうだったんだ」
「畏まって難しく考えずに」
「真面目に楽しむものなんだ」
 またお話するのでした、王子に。
「本当にそうすればいいんだよ」
「じゃあ僕も」
「神学もだね」
「家の宗教は違うけれど」
 それでもというのです。
「キリスト教の教えも確かに素晴らしいからね」
「そう、だからこそ二千年も残っていてね」
「あれだけの宗教になっているんだね」
「確かに歴史において問題も起こしてきたけれど」
 先生はとても公平な人です、ですからキリスト教がはじまりの問題もよく学んでいてそのうえで考えているのです。
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