ねぇ,御前さん -お前サン-
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〜浮世の随に〜
あちき は京の遊びビト
今日も蝶の様に優雅に空を舞う
夜は最も美しく
最も嫌いな時間でありんす
今日は何方がおいでになるんじゃろ
美しの仮面を被り
美しの簪を刺し飾り
美しの十二単で蝶が出来上がる
さぁさぁ今宵も無礼講
提灯が明るく暗い闇を照らす
静かな筈なのに人の賑やかな声が響く
でもあちきはその間を
静かに流れる川の音が好きでありんす
おまん様,あちきと今宵を過ごしゃあせんか?
位の高きあちきは選べる事は出来るけんど
権利があらしまへん
生きていく為一生身を投じる
それがあちきの運命-サダメ-
色々な他人-ヒト-と色々な事をした
無機質な声が広がる
感情の無い喘ぎ
おまんらはそれでも歓び喜ぶ
これだけの為に高い金銭を渡して
「あっしゃ~あんたが一番の愛人じゃ」
それでは御前さん…二番,三番と
他にも要るって言う言い草じゃあ
ありませぬか…
それに妻も子も ーーーーーーーーーーーー
変わらぬ平面な日々に
誰か余興を楽を分けてはくれまいか?
誰かこんなあちきに
"愛"を教えてはくれまいか??
ねぇ,御前さん ??
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