暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
IFエンド 「高町なのは」
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 とある休日。
 目を覚ました私は時計を見た瞬間に自分の目を疑った。予定していた起床時間よりも1時間近く押し時間が表示されていたからだ。
 休日なので仕事はない。だけどある意味仕事以上に大切なことが今日はあるわけで……隣で寝ていたヴィヴィオを起こさないように無言で悶えながら私は足早にキッチンへと向かう。
 ――どどどうしよう、何で今日に限って寝過ごしちゃったの!?
 ヴィヴィオと一緒に生活を送るようになって仕事量を減らして可能な限り早く帰るようにしているし、ヴィヴィオに合わせて早めに寝ることが多くなった。昨日だって機動六課で働いていた頃に比べれば早めに寝たはず。それなのにどうして……
 いや、理由自体は分かってるんだけど。今日はヴィヴィオと一緒にピクニックに行く日……さらにここ最近お互いの都合が合わなくて会えてなかったショウくんとも会える。

「今日が楽しみでなかなか寝付けなかったとか……」

 私、どれだけ子供なの。もう子供扱いされるような年齢でもないんだけど!?
 でもこれだけは言わせて。あの事件後、私には最愛の娘が出来た。加えて、ずっと好きだった人にどうにかこうにか全力全開で告白して恋人になれたの。だけどお互い片づけないといけない仕事とか多くて最近は会えてなかったんだよ。久しぶりに会えるとなったら色々と考えちゃうものでしょ、私だって女の子だもん!

「えーと……あれとあれを作って……それから……うん?」

 リビングに入った瞬間、とても美味しそうな匂いが漂ってきた。この家で暮らしているのは私とヴィヴィオのふたりだけ。ヴィヴィオのもうひとりのお母さんであるフェイトちゃんが来ているのかと思ったが、少し前から別世界に足を運んでいるはずなので彼女ではないと思う。となると……

「ん? おはよう、なのは」

 いつもと変わらない素っ気ないというか簡潔な挨拶をしてきたのは、エプロン姿でテキパキと作業をこなしているショウくん。恋人であり……将来的に結婚の約束もしている彼にはここの合鍵を渡している。なのでたまにご飯を作りに来てくれたりしてくれることはあるわけで……って、こんなことを考えてる場合じゃない!

「ごごごめんショウくん、本当なら私が作らないといけないのに!?」
「別にいいさ。ここ最近忙しそうだったから疲れてるだろうなって思ってたし、ヴィヴィオに負けないくらい熟睡してたからな」
「でもショウくんだって疲れて……熟睡? もももしかして寝てるとこ見たの!?」

 いや、まあ私が寝てて起きる気配がなかったから代わりにご飯を作ってくれてるんだろうけど。でもだからって寝顔を見られるなんて恥ずかしすぎるよ。

「何で起こしてくれなかったの!」
「緊急事態でもないのにぐっすり寝てる奴を起こすのは気が引けるだろ。まあ気にす
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