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幽雅に舞え!
呉越同舟
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「どうしたんだい、変な顔して?」
「な、なんでもねえよ!」

内心で悪だくみをしていると、にやりとしたルビーに聞かれる。まるで君の考えなどお見通しだと言わんばかりのような気がして少し寒気がした。

(いや、そんなわけねえ。つうかばれてたとしてもそこまで問題じゃねえ!)

 全く根拠のない自信をもって自分に言い聞かせていると、すぐにトウカの森は抜けることが出来た。すぐ近くの海辺には、手配した通りの自家用フェリーが来ている。

「よし、ご苦労!じゃあムロと、後ついでにカイナシティまでよろしくな!」

 フェリーの運転手に気軽にそう言う。運転手にはもう何度も自分の我儘を聞いてもらっているので向こうも慣れた調子ではいよと返してきて、その後。

「ところで坊ちゃん、後ろのお二人はお友達ですかい?」
「ん?ちげーよ。あいつらが船がなくて困ってたから助けてやったってだけさ」
「そうですかい。ついに坊ちゃんにもお友達が出来たと思ったんですがねえ」
「はっ、うるせーっつの。さっさと船出せよな」

 その様子を後ろで見ていたサファイアはこっそりルビーに耳打ちする。

(……なあ、あいつって友達いないのかな?)
(いるように見えるのかい?ついでに友達ならボクもいないよ)
(自慢げに言うなよ。っていうか、俺がいるじゃないか)
(……ああそうだね)

 何故か少し嫌そうに言う(少なくともサファイアにはそう見えた)ルビーに首を傾げる。やっぱりまだ友達とは思われてないのだろうか?

「んじゃ行くぞ!デルタエメラルド号、発進だ!!」

 エメラルドの言葉と共に船が動き出す。快適な速度で船は進み、しばらく一行は船での移動を楽しんだ。

「……なんてよく言うけど、暇だなあ」
「たまにはゆっくりとした時間もいいんじゃないかな、歩くのは疲れるしね」

海の上の景色など、30分もすればすっかり飽きる。船室で二人で暇を持て余すことになったサファイアは、気になっていることをこの際ルビーに聞くことにした。シリアのことだ。

「……なあ、なんでルビーは、シリアのことあんなに疑ったんだ?やっぱり仲が良くないのか?
ルビーはああいったけど、シリアはきっとバトルを盛り上げるためにあえてスキルスワップを使わなかったんだ。観衆のことだって、シリアなら自分のバトルをショーに見せるのは簡単さ。なんたって、チャンピオンだぜ?

ルビーとシリアに昔何があったのかは話さなくてもいい。でも今のシリアはチャンピオンとして凄いトレーナーになったんだし……もっと、信じてもいいんじゃないか?」

これまでのルビーのシリアへの態度を見れば、何か昔あったことくらいはサファイアでも容易に想像がつく。でもやっぱりサファ
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