暁 〜小説投稿サイト〜
Sword Art Rider-Awakening Clock Up
愛情=狂気
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変?」

「ま、いいわ。ネザー君の意見は?」

「………」

アスナの隣に立っていたネザーは質問に答えなかった。横目でアスナをしばらく睨み、振り返ってその場から退散するように歩き出した。

答える義理はない、というメッセージを意味する行動だとキリトは悟った。

「相変わらず愛想のない奴だな。いつもあんな感じだ」

当たり前な台詞を吐いたキリトに続き、アスナが言う。

「でも……今回でネザー君の違う一面を見た気がするな」

「違う一面?」

「事件を解決するため、一緒に行動して、何かいつもと違う感じのネザー君を体感できた……って言うか」

「……そういえば……そんな感じかもな」

確かにアスナの言う通りだった。

普段のネザーは、威圧、冷酷、恐怖といったオーラを放っているため、攻略組の誰も話しかけようとしない。もっともキリトにとっては、ネザーに《ビーター》を名乗らせるような状況を作ったことに罪悪感を感じているため、なるべくネザーと距離を近づけようと努力している。それがせめてもの償いなのだろう。

気づけば、ネザーの姿もカーソルも見えなくなっていた。そこに残っていたのは、キリトとアスナの2人だけだった。2人を手を下ろし、しばらくその場に立ち尽くしていた。

やがてアスナがぎゅっとキリトの右手を握り、微笑んで言った。

「さ、帰ろう。明日から、また頑張らなくちゃ」

「……そうだな。今週中に、今の層を突破したいな」

そして2人は振り向き、小さな丘を降りると、主街区を目指して歩き始めた。

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