暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
帰郷-リターンマイカントゥリー-part2/ラ・ヴァリエールにて
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ずこの『ピグモン』という珍獣に危険性がないと認識した。
ではここで一つピグモンについて解説を入れよう。
『友好珍獣ピグモン』。初代ウルトラマンと共に戦った科学特捜隊の時代にて、初めて姿を見せた小さな怪獣だ。怪獣の中でも比較的人間に友好的に接し、怪獣の住処となった多々良島で行方がわからなくなっていた人間に食料や水を運んできてくれたことがある。だが、その友好的な姿勢ゆえに、地球で姿をあらわした個体は、他者を救うために自らの身を犠牲にしてしまったことがあるのである。
「いくら無害でも、いちいち家に戻ってすぐにじゃれ付かれたらかなわないわよ!」
しかし、過去にも何度かじゃれ付かれたことがあるのか、エレオノールはうんざりしているようだ。
「ああこら!いきなり飛んできちゃだめじゃないか!」
しかし、さらにそこへもう一人、一人の男性がピグモンを追ってきたのかサイトたちの前に姿を現した。男に気づいたのか、ピグモンは彼に駆け寄ってきてじゃれ付いてくる。
「はは、そんなにくっつかなくても僕は逃げないよ」
よしよしと、じゃれてくるピグモンを撫でる男。青いジャケットを身に纏うその男は若々しく見えるものの、どこか大人ならではの貫禄と落ち着きを感じる。
しかし、なぜだろう。サイトはこの男から……何かを感じ取っていた。それも、自分以外のウルトラマン…シュウやゲンと初めて会ったときと同じ感覚だ。服装も、ハルケギニアのそれとはまるで異なる。
『まさか…』
『そのまさか、だろうな』
その感覚は、サイトの中にいるゼロも同じように感じていた。
「ちょっとあなた。これはカトレアにも言えることだけど、この赤い獣をちゃんと見て置くように言ってたはずよ」
迷惑そうにエレオノールは男に言うと、男は頭を掻きながらも、相手がルイズ以上に気性が荒い女性だというのに、朗らかに笑いながら謝った。
「あはは、すみません。急に部屋から飛び出しちゃって、追いかけるのに苦労しました。たぶん、あなたと妹さんたちが帰ってくるのに気づいたんですよ。この屋敷にいるみんなが大好きってことじゃないですか」
「ぴぴぃ」
男の言葉の後で、そのとおりだと言いたげにピグモンが鳴いた。
「ふふ、お姉さまがこの子に好かれてるみたいで、とても嬉しいわ」
「べ、別に嬉しくなんか…それより、早く会食の席に行くわよ!母様をいつまでも待たせられないわ」
妙に自分に対して、生暖かい視線が向けられていることに耐え切れなかったのか、エレオノールはそそくさに、逃げるように階段を上っていった。その際に、ほのかに顔が赤くなっていたのを、カトレアと男に見抜かれていたが。
「あの、ちい姉さま。この男性は一体?」
ルイズは、この男についても何者なのか知らなかった。いつからこのヴァリエール家にいるのだ?新しい執事にしては、格好が妙だし
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