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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
第百三一幕 「全てはヤツの手の内に」
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やしっ子のベル君がちょっとよたよたした歩き方で訪れる。ISが使えるようになってから足取りは大分安定していたのだが、やっぱり寝起きは辛いらしい。今日はコーラがベル君を起こす係だったのだが、寝ぐせだらけの髪の毛が微妙に全部梳かしきれていないようだ。しょうがない、あの寝ぐせのしつこさときたら何度整髪剤を使おうかと思ったほどなのだ。きっとベル君が髪を伸ばしたら自分の寝ぐせに体を縛られて起きられなくなるに違いない。
 ロン毛の寝ぐせベル君か………全然アリだね。むしろ寝ぐせのままの方がかわい……って違う違う、そうじゃない。

「ベル君、わたし今日はお外行って町の風景を見てくるから、今日はアングロちゃんのお世話になってね?」
「やだ……最近のアングロは怖いし。それだったらいっそ学園に戻る」
「こらこら、ワガママ言わないの。………とはいえ一対一で不安があるのも事実。ここはIS学園の大軍師ことミノリ参謀総長の策を授けようではないか!」

 大丈夫、ベル君は安心して行動が出来、なおかつ今のアングロちゃんを極めて自然に封殺できる最終奥義があるのだ。今日から私を「兵法家・四方田稔(しほうでんみのりん)」と呼び崇め奉るがいい!………い、いや。やっぱり普通に佐藤稔でいいです。そうやって調子に乗るとまた日本の掲示板であることないこと書かれまくるし、本当に軍師扱いされそうでヤだから(※手遅れです)。


 ――数分後。


「ベル坊!今日は私が存分に面倒を………べ、ベル坊?」

 すすーと静かにベルの部屋の扉をオープンしたアングロは、呆気にとられた。何故かベルの部屋に妙にいい香りが漂っており、その中心にベルがいるのだ。しかもそろそろ朝食(皆は済ませている。朝の遅いベルだけ後からなのだ)で寝ぐせも梳かされているのにベルはパジャマを着て寝る態勢に入っていた。

「アングロ」
「な、なんだベル坊改まって。悩みか?欲しいものがあるのか?私のお小遣いなら2万ユーロぐらいまでなら何とか……」
「アングロ」

 そう名前を呼ばれるだけで脳内麻薬がドバドバと溢れ、背筋を不思議な快感が通り抜けていく。
 ベルは自分のベッドに座って、ぽんぽんと横を叩いた。ここに座って、というジェスチャーらしい。

(ベル坊が私に、私にこっちに来てと……ああ、ベル坊が私を求めているんだぁ……頭がふわふわとする……)

 操られるようにベッドに座ったアングロは大分イッちゃっていたが、そんな彼女の脳みそは更に蕩けてしまう事となる。なんと、ベルの細い腕がアングロの肩を掴み、そのままベッドへと押し倒したのだ。ほんの非力な力だが、アングロはされるがままに背中をベルのベッドに倒した。

(なななななっ!?べ、ベル坊ぉぉ!?だだだ大胆だぞベル坊!!そんな、こんな、ベル坊の匂いがしみ込ん
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