暁 〜小説投稿サイト〜
Lv.9999億の骸骨(勘違い物)・ω・`)ノ
Lv14「不死王と発明エルフB〜お野菜さん帝国〜」
[1/4]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
危険なキャベツを駆除する大騒動で、精神的に疲れたワルキュラは皇后とイチャイチャして癒された。
しかし、皇后が寝静まると――元凶であるアトリが寝室へと入ってくる。
とっても、素敵な笑顔だ。周りに迷惑かけても全く気にしていない。

「農業省と一緒に、今度は野菜工場を作ったのですよ〜」

「たった……一日で作ったのか?」

「一日じゃないのですよ?
こっちに来て欲しいのですよ〜」

不思議と違和感を感じた。
なぜか、目の前にいるアトリが可笑しい。ワルキュラはそんな気持ちにさせられる。
宮殿の中の通路――全く見覚えがない怪しげな道を通る。
周りに変な模様がたくさんあって、空間がグニャグニャと曲がっている。

(新しく発明した魔法なのだろうか……?
宮殿にこんな通路があったら……地震で崩れるような……?)

耐震性が気になる、そんな通路だなぁと、ワルキュラは思った。
アトリの背中をホイホイと追いかけて、通路を突き進む。

「こっちなのです〜」

気づけば、目的地へと着いていた。
宮殿の敷地内に、なぜか巨大な工場地帯がある。
明らかに宮殿よりサイズが大きくて可笑しかったが……アトリが新しい魔法を開発したのだろうと、納得する事にした。
一番納得できないのは――工場の入口にいる守衛が、手足がついた真っ赤なニンジンさん。宮殿の警備兵は、動く骸骨を占めているはずなのに、これは可笑しかった。

「むぅ……?」

ニンジンには、デフォルメされたイラストみたいな目玉がついている。
それが余計に不気味さを感じさせた。まるでこの世の者とは思えない。
二次元のキャラクターが、三次元に迷い込んだような怖さがある。

「ニンジン嫌いな娘はいねぇーかぁー。
ニンジンは栄養がたっぷりなんだぞー」

しかも、ニンジンが喋った。渋い声だ。
アトリは嬉しそうに、この喋るニンジンを指し示して――

「なんとっ!今回作った野菜工場はっ!
食材が働いて、食材を調理する完全無人工場なのです!」

失業者が増える発明すぎて、ワルキュラは驚愕した。
食品業界は人件費がたっぷりかかる傾向にあるから、機械を導入して効率化しないと駄目だが――さすがに完全無人化は、雇用そのものを奪って、無職を量産するから駄目すぎる。
雇用が喪失すれば、消費者も自動的に減って、市場が小さくなってしまうから、こんなものを正式採用する訳には行かなかった。
こんな事を考えて、ワルキュラが現実逃避している間にも、アトリは工場の奥へと入っていく。
「ワルキュラ〜。
こっち、こっち、なのですよ〜」

ワルキュラはその後を追う。
その途中で、とんでもないものを見た。
ジャガイモが、ミキサーで粉々にされている光景を見てしまった。
動いて喋るジャガ
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ