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黒澤隊隊室。
「本日からランク戦のはじまりですわ!華々しくデビューいたしましょう!」
黒澤隊隊長であるダイヤがテンション高めに言った。
「そうは言ってもデビュー戦の相手はよく知った相手ずら」
隊員である花丸がパンをほうばりながら返した。
「でも、他のみんなも私達みたいに師匠いるんでしょ?」
隊員の果南が呟くとその場が一瞬固まった。
その瞬間隊室の扉が開かれた。
「おうお前ら、今日デビュー戦やったな」
部屋に入ってきたのはB級1位、生駒隊隊長の生駒だった。
「ええ、もちろん生駒さん直伝の旋空弧月の早抜きで勝って見せますわ!」
ダイヤが熱くなった。
「そうや!そのイキや!それでこそ俺の弟子やな」
こちらも熱く返した。
「ハハハ…暑苦しい師弟関係ね」
オペレーターの絢瀬絵里が半笑いで囁いた。
「そろそろ時間やな、ほな俺今日解説やから頑張ってな」
そう言うと生駒が部屋を出た。

デビュー戦。
さっきは華々しくデビューいたしましょう!と言ったいいがいざ本番が近づくと緊張してしまう。
気がついたらダイヤの手が震えていた。

「大丈夫ずら?」
花丸がソファに座り込むダイヤの顔をのぞき込んできた。
「緊張したってしょうがないから思いっきり行こう!」
果南がダイヤの背中をポンッと叩いた。

ダイヤの震えがいつの間にか止まっていた。
「行きましょう」
ダイヤは立ち上がった。

「サポートは任せてちょうだい、せっかくのデビュー戦なんだから楽しんできてね」
絵里が隊員に言葉をかけた。

そして、黒澤隊のデビュー戦が始まった。
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