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IS 輝き続ける光
理解者と過去の人
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転げ落ちるのを我慢し落ちてくる目蓋を必死に上げていた、要するに退屈なだけである。授業が終わり閃輝は席に着いたまま右手で凄まじい勢いで鉛筆を回していた。魔法を組み立てる為の術式などに比べたらISの知識はかなり簡単な部類に入る。

そして授業が終了し咲夜と会話している閃輝に再び近づく女子が一人、先程のポニテの少女とはまた別人。

「少し宜しいでしょうか」

懇切丁寧に言葉を運びながら話し掛けてくる一人の少女、見目麗しい異国の少女。瞳は強い地震を浮かべつつも自身の限界も然りと理解しているという印象を二人に与えた。

「いきなり失礼します。私、イギリスの国家代表候補生をしておりますセシリア・オルコットと申します」
「ファンタジスタ所属操縦士、霧雨 閃輝」
「同じくファンタジスタの所属の十六夜 咲夜」
「幻想の理想郷よりの旅路、態々ご苦労様です」

この言葉に二人は顔を一瞬険しくした、幻想の理想郷即ち幻想郷。外の世界でこの存在を知っている者は普通は居ない。居たとしても神やかなりの年月を生きている妖怪位だろう。ファンタジスタも紫が外界での遊びに近い行為で作られた会社だがそこでも幻想郷のことを知っている者はごく少数。

「貴方、何者かしら?」
「ここでは詳しくは、放課後にお話致します。これだけは、私はそちら側の人間です。では……」

スカートの裾を持ってお辞儀をして去っていく少女の背中を見送る二人は彼女に思考を巡らせる。

「どう思う閃輝君」
「さあね……考えれるとしたら、紫さん(あの人)が手を回しているか……って事ぐらいかな」
「あるのかしら、あれが」
「それ言われるときっついけど……まあ他に思い付かないから」
「まあ確かに妥当なところね」

幻想郷の管理者たる八雲 紫。閃輝からしたら幻想郷にやって来た時から兄の影響で交友があり自分はかなり眼を掛けられている存在でもある、が他からの評価胡散臭いというものが筆頭になっている。まあ解らなくも無いのだが……閃輝からしたら能力の制御やらなんやらで世話になっているので感謝や恩が先に来てしまう。そしてセシリアとの会話が終わるのを待っていたのかそこへ先程の少女、篠ノ之 箒がやってきた。

「話があるのだがここでは話づらい、付いてきてくれないか」
「…いいだろう、咲夜さん行って来る」
「ええ」

閃輝は立ち上がり彼女の後に続いて教室から出て行った。続いて廊下を歩き始め階段を上り遂には屋上に出た。閃輝は屋上の柵に寄りかかって、少女()の方を見る。顔を赤くしもじもじとしている。

「それで何のようだ」
「そ、その………ひ、久しぶりだな…一夏……///私を、覚えているか…?」

不安げに開かれた口から出た言葉、箒は一夏と再会出来た事を非常に喜んでいる反面で自分の事
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