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【WEB版】マッサージ師、魔界へ - 滅びゆく魔族へほんわかモミモミ -
第五章 滅びゆく魔国
第62話 再会
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者が?」である。

 入室してきた勇者御一行は五人。
 ノイマールでルーカスと戦った勇者パーティと変わらない面子だと考えるのが自然だろう。

 もちろん、そのうち一人はいつも彼女にくっ付いて回っていたマッチョ男だ。
 すでに懐かしい。
 ぼくと目が合うと、彼は黙って頭を下げてきた。
 ……相変わらず真面目だなあ。

「そちらも無事で何より、だけど。なんできみが?」

「私が使者に選ばれたんだ。まさか魔国のほうの使者にマコトがいたなんて」

 あれ?
 ぼくが使者の一人ということは聞いていなかったのか。
 一人だけ人間側からご指名だったのに。

「勇者のパーティか……ふむ、そうか。そう来たか」

 そうつぶやく隣のルーカス。

「あの、勇者様。ここは公の場ですので。まずは代表者に挨拶を」

 勇者にそう声がかかると、彼女はハッとした顔をしてぼくから手を離し、ぼくの隣にいるルーカスに視線をスライドさせた。

「……! あの時の!」
「今気づくんだ。最初からぼくの横にいたからね?」

 若干呆れたが、すぐにそんな場合ではないことに気づいた。
 勇者とルーカスの二人の様子を交互に見る。

 勇者のほうはともかく、ルーカスは父親を勇者に殺されている経緯がある。
 この組み合わせ。ぼくの感覚ではありえない=B
 危ないのでは?

「私はルーカス・クノール・リンドビオルだ。久しぶりだな。よろしく頼む」

 ぼくの心配をよそに、一見すると普通に、彼は挨拶をした。
 よかった、大丈夫そうだ。少なくとも表向きは。

 このような場で公私混同するタイプではないと思ってはいるが、今ここで大トラブルになることはなさそうでホッとした。
 もっとも、彼のことなので本当に気にしていないのかもしれないが。

 彼女はルーカスにも挨拶をすると、ぼくのほうにまた顔を戻した。

「そちらは……二人なの?」
「うん。この会談が罠で、行くと殺されるのかな? と疑っててね。最初はぼく一人だけで来ようと思ってたくらいだよ」

「罠じゃないよ」
「わかってる。罠だったらきみたちが来るわけないもんね」

 ここに勇者がいて、そしてこの様子である以上、ぼくがこの場でバッサリ刻まれることはないと思う。
 罠である可能性はおそらく、ない――そう思った。

 やはり、今回人間側が交渉に応じたのは、人間の国のほうで何か停戦が必要な事情が出来たということだろう。
 安心した。これで話し合いに集中できそうだ。

 ここに来る前の打ち合わせで、講和が成立するなら、よほどおかしな条件でない限り全部呑んで構わないと言われている。

 少しの間の平和でもいい。
 魔族の人たちに一息つかせてあげたい。休ませてあ
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