暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
第2章:異分子の排除
第34話「思い通りにならない(させない)」
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た秋十。もうすぐ始まるぞ。」

「あ、ああ。わかった。すぐ行く。」

 箒に呼ばれ、ハッとした一夏は急いでアリーナの方へ向かう。

「(...ラウラだって必要以上に俺に絡んでこなかった。まるで、その価値すらないかのように...。くそっ、あいつらのせいでラウラもシャルも展開がおかしい!)」

 悉く思い通りに行かないと、一夏は苛立つ。

「(...まぁいい。ここでラウラをVTシステムから救い出せば....!)」

 とりあえず目の前の事に集中しようと、一夏は思考を切り替える。

 ...彼は知らない。既に、VTシステムなぞ存在しない事を....。







「...ふむ、篠ノ之の方は私に任せてくれ。あの男とは少しばかり因縁があるのだろう?」

「気づいていたのか?」

「なに、目を見ていれば気づける。」

 試合開始直前にて、一夏&箒ペアと相対しながらラウラとシグナムはそんな会話をする。

「....箒、気を付けろよ。」

「分かっている。」

 少し逸れたが、これからの展開にほくそ笑む一夏は、箒にそういう。
 ...そして、試合が始まった。

「っ!」

     ギィイイン!!

「っ、なっ...!?」

 始まった瞬間、シグナムが動き、箒に向けてブレードを振るう。
 咄嗟に箒は防いだものの、いきなりの事に動揺してしまう。

「箒!?」

「...貴様の相手はこちらだ。」

「っ....!」

 箒といきなり分離された一夏の下へ、ラウラが躍りかかる。

「貴様には、少々思うところがあるのでな...付き合ってもらうぞ...!」

「くっ....!」

 敢えてAICは使わず、プラズマ手刀で一夏を攻める。
 手加減に手加減を重ねたような攻め方なので、一夏も何とか防ぐ。

「なんだよ...!やっぱり俺は千冬姉の弟にふさわしくないってのか!?」

 転校してきてから、ラウラと一夏の間にはほとんど関わりがなかった。
 それなのに、まるでわかっていたかのように言う一夏に、ラウラは冷めた目で返す。

「...貴様は既に教官の弟だとすら思っていない。」

「なっ....!?」

 “認めない”のではなく、既にそう思っていないと断言するラウラ。
 その事に、つい一夏は驚愕する。

「それに、自分でふさわしくないのかと勘繰る時点で、それだけの事を仕出かした自覚はあるのだろう?」

 一夏からの攻撃を捌きつつ、ラウラは涼しい顔でそういう。

「っ、それは...!」

「正直、関わる事がなければ会話すらするつもりはなかったが...貴様と戦う事となったからには、はっきり言っておこう。」

 少し遅れて全然関わってすらい
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