暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜漆黒の剣士〜
第31話 「ふたりは小悪魔?」
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「何ていうか……君に会うのも久しぶりな気がするな」

 私にそう言ったのは、私よりも少し年上の中学生。白いシャツの上に黒い半袖のパーカー、下はベージュのズボンと比較的ラフな格好をしている。まあ私も休日なのでワンピースなんだけど。
 どうして私とショウさんが一緒に居るかというと、八神堂に行く途中でばったりと会ったからだ。今日はショウさんも私と同じように本を買いに行くらしい。

「私は少し前までアミタさん達に特訓してもらってましたからね。ショウさんが私達の相手をしてくれてたら今のセリフは出なかったんでしょうけど」
「まったく……君はさらりと毒を吐く奴だな。しかも笑顔で言うあたり本当イイ性格をしてる」

 何だか毎度のようにイイ性格をしていると言われてる気がするけど、私からすればショウさんもイイ性格していると思うんだけどな。必要以上の言葉を言っちゃったり、遠回しな言い方をしたりするわけだから。

「ショウさんがそういうことを言う人だから言うんです。というか、みんなが居る時はそういうこと言わないでくださいね。私はショウさんみたいに誰にでも冷たい言葉とか言ってないんですから」
「別に誰にでも言ってるつもりはないし、言われてる奴にはそれ相応の理由があると思うんだけど? というか、何その俺だけにしかこういうことは言わない。俺は特別なんだから納得しろ、みたいな言い回し……この短時間で君に対しては言葉を選ぶ必要はないんじゃないかって思えてきたよ」

 そう言う割にショウさんの口元は笑っているし、纏っている雰囲気も優しい。
 私はなのはちゃん達と比べると異性と話すのが得意ではない方だけど、ショウさんに限ってはあまり抵抗のようなものは感じない。多分必要以上に距離を詰めようとしてこないからこちらのペースで進むことが出来るからだろう。
 年上の男の人でこんな風に話せるのって恭也さんくらいだったのに……でも恭也さんも普通の人に比べると感情を出す方じゃないし、そういう意味ではショウさんと似てるかも。ショウさんと話せるのは恭也さんでこの手の人に慣れてたからかもしれないかな。

「私は別にディアーチェちゃん達と話すときみたいに砕けた感じで話してもらって構いませんよ」
「その笑顔の下に何を考えてるか分からないだけに簡単には承諾しなくないところだな。月村はアリサと同じようにお嬢様っぽくはあるけど、アリサほど分かりやすくはないし」

 まだ言葉を選ばないようにするとは断言していないはずだけど、なかなかにひどいことを言っている気がするのは私だけなのかな。でも……それ以上に今ショウさん、アリサちゃんのこと名前で言ったよね。
 私の記憶が正しければ、ショウさんは私達のことをみんな苗字で呼んでいたはずだ。
 なのはちゃんのことは高町
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