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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜番外編 アリサのお見合い篇
第3話
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ーナ会長に紹介されたシャロンは会釈をし

「これはご丁寧に。では私達の方からも。シュバルツァー家当主、テオ・シュバルツァーです。以後お見知り置きを。」

「テオ・シュバルツァーの妻のルシアと申します。」

「………テオ・シュバルツァーとルシア・シュバルツァーの娘で、”リィン・シュバルツァーの婚約者”のエリゼ・シュバルツァーと申します。以後”お見知り置きを”。」

両親に続くようにエリゼはジト目でアリサを見つめながらリィンの婚約者である事の部分を強調しながら自己紹介をした。

「ラインフォルトグループ会長イリーナ・ラインフォルトの娘のアリサと申します。……え、えっと……今回は色々とごめんなさい、エリゼさん。」

エリゼにジト目で見つめられたアリサは冷や汗をかきながら自己紹介をした後、エリゼを見つめて言い

「………いえ。今回のお見合いには色々と複雑な事情が絡んでいる事は理解していますので、お気になさらずに。」

見つめられたエリゼは静かな表情で答えた。

「え、えっと………シュバルツァー伯爵の息子、リィン・シュバルツァーと申します。お初にお目にかかります、イリーナ会長。」

一方その様子を大量の冷や汗をかきながら見守っていたリィンはイリーナ会長を見つめて自己紹介し

「フフ、そんなに固くならなくてもいいわよ。今回のお見合いはこちらの強い希望を聞いてもらって実現できたのだから。」

「お気遣いありがとうございます。それと……………ひ、久しぶりだな、アリサ。」

苦笑しながら言ったイリーナ会長の言葉を聞いたリィンは会釈をした後、大量の冷や汗をかきながらアリサを見つめ

「そ、そうね………あの”碧の大樹”で初めて出会った時、後でこんな状況になるとは思わなかったけど………」

見つめられたアリサも大量の冷や汗をかきながら答えた。



「……そう仰っている割には今回のお見合いにかなり気合いを入れているご様子ですね。とても”家の都合”の為にお見合いに臨んでいる様子には見えない所か、むしろ本気で兄様を誘惑する為に着飾っているとしか思えないのですが。あくまで私の予想になりますが今のアリサさんの姿を見たら、多くの独身の殿方が求愛をしてくるのではないですか?」

二人の会話を聞いていたエリゼはアリサの服装や髪型を軽く確認した後ジト目でアリサの顔を見つめながら呟き

「う………」

「エ、エリゼ………」

遠回しな言い方で自分を攻撃して来るエリゼの言葉を聞いたアリサは表情を引き攣らせ、リィンは冷や汗をかきながらエリゼに視線を向け

「うふふ、皇族専属侍女長を務めておられるエリゼお嬢様にそのような誉め言葉を頂けるなんて光栄です。出発までの間の時間―――約半日も賭けて厳選した甲斐がありましたわ。」
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