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101番目の舶ィ語
第ニ十話。音央の決意
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この変態ならなんとか出来ますが」と一之江は小声で呟く。
そう、音央の力がなくても俺達ならなんとか出来る。
そのくらいの能力をすでに持っている。
だが、それじゃあ、ダメなんだ!
俺達の力をあてにしてたらいつまで経っても音央は成長しない。
音央にはまだ成長する予知が残っている。
進化できるロア。それが『妖精』の神隠しという物語なのだから。
音央に必要なのはきっかけ。
______そして、成長したいと思う強い覚悟。
それさえあれば音央は変われる。強くなれる!

「とはいえ、考えている時間はあまりありませんけどね。そろそろモンジの精神は真っ白に塗り潰されるか、私の与える激痛に耐えられずに死んでしまうかですから。その状態になってしまったらデッドエンドです。まあ、今のモンジなら自己蘇生とか、夜話を拒絶とか、しそうですけどね」

「……そっか。そうだったのね……あたしが、あたしのことを覚悟する必要があった。そういうことだったのね」

音央はその言葉だけで理解できたようだ。多分……きっと、彼女はずっとその想いと葛藤していたんだろう。

「なんか嫌な予感がする! メリーズドールもいるし、やっちゃった方がいい??」

スナオちゃんはまるで野生の勘で何かを感じとったかのように叫ぶ。

「今、あいつらに近寄ると私の『絶死の結末(デッドエンド)』を喰らって死んじゃうからダメだな」

「うー、まさかアリサの砲撃があいつらのバリアになるなんて……」

「それもある意味、エネイブルの狙いだったんだろうさ」

そう、夜話を砲撃として撃ち出す以上、ロアであるアリサはもちろん、ハーフロアである理亜やスナオちゃんも無闇矢鱈と近寄れないのではないか?
そういった考えもあり、あえて喰らったのだが……上手くいって良かった。
理亜やアリサに対抗神話を打ち消す対抗神話とかがあったらヤバかったけど。

「……決めたわ、モンジ、一之江さん」

音央は何かを決心したかのように呟くと。

「あたしは『妖精のロア』になる??」

音央は飛行して俺達の前に出ると、自分のDフォンを手に持ち俺達を塗り潰さんと迫るその光に向けて突き付けた!

「鳴央!」

「了解です、音央ちゃん??」

どこからか鳴央ちゃんの声を聞こえてきた瞬間、俺達の体はいきなり目の前に開いた『穴』の中に消えた。

「っ?? あいつら消えやがった!」

「え、どういうこと??」

暗闇の穴の中にいる俺の耳に、焦った声を上げるアリサと、困惑した声を出すスナオちゃんの声が聞こえてきた。
何が起きたんだ?
と、状況を理解しようとした次の瞬間。
視界が広がった。
そして……

「『真夏の夜の夢(ミッドサマー・ナイトドリーム)??』」

それ
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